法雲寺で消防訓練 文化財防火デーを機に防災体制確認
区内高石にある宗教法人高石山法雲寺で今月19日、文化財を火災から守るための消防訓練が行われた。
この訓練は昭和24年1月26日に法隆寺金堂壁画が火災で焼失したのを機に定められている文化財防火デー(1月26日)に合わせて毎年行われているもので、今年で57回目。文化財の所有者や管理者や周辺住民に火災や地震などの災害から文化財を守る防災体制の強化を呼びかけ、防火意識を高めてもらおうと、この日から26日までの期間、川崎市全域で同様の訓練が行われている。
当日は消防署員や地元消防団が34人が参加。消防車5台が出動する大規模訓練となった。
訓練では、本尊に見立てたダンボールを本堂から搬出する訓練や、一斉放水などを実施。大切な文化財を火災から守る手順を確認した。
有事の際には迅速な通報と搬出、消火が重要となる。同署署員によると一般市民が文化財周辺で火災などを発見した場合、すみやかに施設関係者などに知らせることが大切だという。
同署の大川原勝吉署長は「小田原の太宰治ゆかりの建物など歴史的な文化財の消失が相次いでいる。先人が築いてきた地域住民の心の拠り所を守っていきたい」と話している。
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