郡上踊りを後世に 細山の香林寺で盆踊り盛況
区内細山にある香林寺で先月28日、盆踊りが行われた。
同寺の盆踊りでは、日本三大盆踊りとしても有名な「郡上おどり」を踊るのが恒例となっている。『かわさき』『三百』『春駒』など郡上節の音楽が流れ太鼓の音が響くと、踊り手らは五重塔を囲むように輪を作り、軽快な踊りで夏の夜を盛り上げた。
郡上おどりは岐阜県郡上市八幡町で行われる伝統的な盆踊り。国重要無形民俗文化財にも指定されている。踊り手が3日3晩寝ずに踊り続ける様子から「徹夜おどり」としての呼称もある。
香林寺の先代住職岡本冏一さんによると、幕末の頃、住職の兄である岡本文造氏が郡上藩出身の藩士であったのが縁で、郡上おどりを行うようになったという。岡本さんは「郡上おどりで有名な地に生まれた先祖の歴史を大切にし、この地で守っていきたいと思いました」と話す。
本場の踊りを出来るだけ忠実に再現したいと、これまでにも岡本さんや、檀家などから組織される「香林寺詠歌講」が現地へ数回視察に訪れ、踊り方などを学んできた。こうした取り組みもあってか、岐阜県出身の人が「故郷を思い出す」と踊りに訪れることもあったという。
ある女性は「軽快なリズムだから親しみやすい。毎夏訪れるたびにどんどん踊りを覚えるようになった。今では1年に1回の郡上おどりを毎年楽しみにしている」と話した。
岡本さんは「細く長くでもいい。これからも盆踊りに郡上おどりを続けていければ」と話している。
|
|
|
|
|
|