振り込め詐欺 「手交型」で被害高額化 1千万円超、区内で2件
振り込め詐欺の被害が高額化している。区内では3月に過去最高額にあたる1300万円の被害が発生。今月5日にも1000万円の被害が報告された。麻生署は、直接手渡しで現金を騙し取る「手交型」の横行が影響しているとみて、注意を呼びかけている。
麻生警察署によると、振り込め詐欺の年間被害額は、09年に3360万円に上ったが、その後金融機関などとの連携や啓発活動の徹底により10年は1920万円、11年は1680万円となっていた。しかし、今年3月にこれまでで最も高額となる1300万円の被害が発生。1件で1000万円を超える被害は今月5日にも発生し、累計被害額は今年に入ってすでに4200万円となっている。
現金の受け渡しATM避ける傾向に
同署は、この被害には近年増えている「手交型」の手口が影響していると見ている。「手交型」は金融機関やATMを使わずに、直接手渡しで現金を騙し取る手口。金融機関などが相次ぐ被害を受け、ATMの取引額に制限をかけた数年前から目立って増加しているという。
麻生区内でも、孫を名乗った犯人が、「タクシーに小切手が入ったかばんを置いてきてしまった。今すぐ現金が必要なので自宅に取りにいきたい」などとたたみ掛け、直接現金を要求するケースが報告されている。 同署は「ATMを介する従来の振り込め詐欺での被害額は1件10万〜数十万円ほどなのに対し、手交型は100万円を超えるケースが目立つ。このような電話がかかってきたらひとりで判断せず、警察に相談するなどして欲しい」と話し、被害の高額化に強い警戒を呼びかけている。
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