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麻生区版 公開:2014年1月10日 エリアトップへ

「ふるさと麻生に親しみを」 多田区長 新春インタビュー

公開:2014年1月10日

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インタビューに答える多田区長
インタビューに答える多田区長

 2014年の年頭にあたり、本紙では多田昭彦区長にインタビューを実施した。区長は、基本政策の進捗や2014年度の重要課題、解決への取組みについて語った。(聞き手/本紙・麻生区編集室 坂浪健太)

――まずは昨年の振り返りをお願い致します。

 「明けましておめでとうございます。

 昨年は、猛暑やゲリラ豪雨、大型台風など、自然災害、自然の脅威が印象に残った年でした。大雨の影響で、麻生区内でも土砂崩れなどの災害が発生しました。10月に大型台風が来た際、土砂崩れが起きた地域で一時的に避難所を開設し、不安な方に自主的な避難を呼びかけました。災害対策にあたっては、自助、共助、公助の役割分担だけではなく、災害に対する共通の認識を持つことが重要だと改めて感じました。

 また、昨年は、地域や学校・大学、企業との連携が進んだ1年でした。

 柿生駅から栗平駅までの片平川沿いに整備した『スポーツ・健康ロード』では、地域の団体や高校の協力により、花壇の維持管理が行われ、利用者の憩いの場となっています。11月の明治大学黒川農場収穫祭では、農のイメージアップとして昭和音楽大学学生による演奏会が実現しました。イオン新百合ヶ丘店とは、子育て支援や区の情報発信などの分野で連携が始まりました。同店内にて、区内保育園による『親と子の遊びタイム』を毎月開催しています」

――今年の重点政策について教えてください。

 「子育て支援がまずあげられます。子育て家庭への支援や保育ニーズ等への対応を図る中、「待機児童対策」は特に緊急を要する課題です。区役所としても、福田市長の強いリーダーシップのもと、待機児童ゼロ対策推進会議を設置し、市の取組と連携しながら、認可保育園に入れなかった方への相談をきめ細かく行い、川崎認定保育園等を紹介するなどの対応を図ってまいります。

 また、在宅で子育てをされている方への支援も大きな課題でして、核家族化で孤立し、情報がなく、仲間がいない人たちにも情報発信やイベント等を通じて支援してまいります。今年は4月13日(日)に、区民会議が『子育てをするなら麻生区で〜安心・楽しい・助かる〜』をキーワードに、区の特徴である芸術文化も取り入れた子育て支援のイベントとして、『あさお子育てフェスタ』を開催しますので是非、ご参加ください」

地域資源を活性にいかす

――麻生区の特徴でもある芸術・文化のまちづくりはいかがでしょうか。

 「地域の方々の手による『アルテリッカしんゆり』が春の恒例イベントとして定着しています。更に『麻生音楽祭』『KAWASAKIしんゆり映画祭』『kirara@アートしんゆり』など年間を通じて、様々なイベントも開催されます。引き続き、区内にある芸術・文化に関わる大学や施設、人材との連携を図りながら、豊かで活力ある地域づくりに取り組んでまいります。

 また、現在、新百合ヶ丘駅周辺は、屋外広告物の規制が掛かっており、立看板やのぼり等の設置が禁止されておりますが、2014年6月からイベント開催に際し規制が一部緩和される予定です。これを機に、芸術文化関連イベントについて、官民が一体となった積極的な広報を行い、『芸術・文化のまち麻生』『しんゆり・芸術のまち』のまちづくりをより一層推進したいと考えております」

――農業振興への取組みについても教えてください。

 「麻生区は、農地や山林が約4分の1を占め、自然環境が豊かなまちです。2012年4月には黒川地区に『明治大学黒川農場』が開場されました。また、市内では麻生区のみにある、農業振興地域の『岡上』・『黒川』・『早野』では、川崎市とは思えないような広大な農地が広がり、里地里山の自然が残されています。

 こうした麻生区の固有の資源を活かして地域を活性化し、『ふるさと麻生』により親しんでいただくため、区民や大学・学校、農業事業者などの皆様と連携し、農業の振興とともに、地産地消や体験農業、グリーンツーリズムなどについて検討を進めてまいります」

――防災対策も重要課題の一つです。

 「災害発生時には、行政による『公助』には限界がありますので、区民一人ひとりが災害に備えておく『自助』や、地域が互いに助け合う『共助』が重要となります。こうした役割分担のもと、最新の地震被害想定を反映させ、今年度中に区の地域防災計画を改定します。

 更に今年は、より実践を重視し、自主防災組織参加による避難所開設・運営訓練の充実・強化を図るとともに、帰宅困難者誘導訓練や区役所への来庁者避難誘導訓練を実施するなど、地域の安全と安心を確保してまいります。

 また、区民会議のテーマとなっていますが、地震発生の瞬間に命を守るために、区民がすぐできる対策として、『家具の転倒防止』などの普及啓発にも取り組んでまいります」

――最後に区民へのメッセージをお願い致します。

 「今年は、市政90周年で禅寺丸柿が王禅寺の山中で発見されてから八百年を迎えます。

 禅寺丸柿は、区内で7件の禅寺丸柿が国登録記念物に指定され、柿生の地名の元になっています。区としても、この麻生区固有の地域資源の歴史と価値を広く区民の皆様に知ってもらうとともに、地域活性化にも活用してまいりますので、更なるご協力をお願いいたします。

 最後に、今年1年、皆さんにとってすばらしい1年になることをご祈念し新年の挨拶とさせて頂きます。引き続き、麻生のまちづくりを皆様と一緒に展開していきたいと思います。

 本年も、どうぞよろしくお願いいたします」

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