新川崎・創造のもり 製品化めざし機能強化 マッチングや交流を支援
川崎市は7日、「新川崎・創造のもり地区」に新たに整備する「産学交流・研究開発施設」の基本計画案を発表した。研究・オフィススペースや交流ラウンジなどを備え、これまで同地区で生まれた技術的発明などを実用化し、製品化を目指す。市では、2月24日からパブコメを実施し、市民からの意見を募るとしている。
新川崎・創造のもり地区は市が99年2月に21世紀を支える先端技術の拠点と新産業の創造を目指し計画し、整備が進められてきた。
第1期では、慶応大学との研究開発拠点「K2(ケイスクエア)タウンキャンパス」、第2期では、創業支援や成長支援など地域経済の活性化を図るベンチャービジネス創出拠点「かわさき新産業創造センター」、2012年6月の第3期第1段階事業では、超微細(ナノ・マイクロ)技術の研究拠点「NANOBIC(ナノビック)」が開設している。
一方で大学、企業の優れた知識や技能が集まる中、開発した技術や発明などをマッチングして、製品化していく機能が課題となっていた。
新施設では、【1】研究開発機能【2】産学連携・交流機能【3】研究活動を支えるアメニティ機能――の3つの機能を導入。研究開発では、大企業の研究開発部門やベンチャー企業が大学等と独自で研究開発を行えるスペースを確保し、これまで発見した技術や研究成果の実用化や製品化を目指す。また、交流機能を高めるため、多目的ホールや会議室、交流スペースを整備。飲食スペースなどのアメニティ機能の充実も図り、利用企業・大学の更なる交流を後押しする。
市では、川崎区殿町3丁目の「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区」に入る企業等とも連携し、ライフサイエンス分野での製品化や産業化を共同で行っていくことも視野に入れているという。
供用開始は16年度末から17年度初めを予定している。
パブコメ実施中
「産学交流・研究開発施設整備基本計画案」について、市民からの意見を受け付けるパブリックコメントを3月25日まで実施している。計画案は市ホームページや各区役所の市政資料コーナーなどで閲覧できる。
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