王禅寺エコ暮らし環境館の館長を務める 小林 隆さん 埼玉県富士見市在住 55歳
「環境や資源 気軽に学んで」
○…王禅寺にある資源化処理施設に併設されている環境学習施設「エコ暮らし環境館」の来場者が昨年4月のオープンから1万人を突破した。市内全域から授業で訪れた小学校は50校以上。見学に来る小学生を見守る館長は「職員が手作業でペットボトルなどを選別している様子を見てもらうと驚く児童も多い。館内はスマートフォンで楽しめる人気のアトラクションなどもありますが、実際の処理現場を見学することで何かを学んでくれたら」。
〇…高校卒業後に陸上自衛隊に入隊。「資格を取ったら辞めようと思ってたんですが、厳しい環境だったから辞めるというのは嫌だなって思いもあって、いつの間にか定年まで従事しました」と笑って振り返る。国連平和維持活動(PKO)や東日本大震災の復興支援などにも従事し54歳で定年退職。セカンドキャリアとして水や環境資源に関わるメタウォーター(株)に再就職した。「入ったからには期待に応えたい」と奮起し、半年の間に施設の技術管理者資格や重機操縦の技能資格を取得し、同社が委託管理を任されるエコ暮らし環境館の館長に就いた。
〇…片道1時間半の通勤から解放される休日の楽しみは一人で巡る城跡への旅。少年時代からの歴史好きが今でも続いており、これまでに訪れた場所は数百カ所に上る。かつての城構えや山頂に立っていた山城などを想像しながら歩く趣味は冬期休業中だが「そろそろ暖かくなってくるのでまた行動開始かな」と笑う。
〇…来館者を増やすためのイベントなど、常に考えを巡らせる日々。「環境問題と難しく考えずにリサイクルの情報発信基地と思ってもらいたいです。缶やペットボトルを出す時のルールを守ることの大切さなども気軽に知ってもらえる場になっていったら嬉しいですね」。資源循環を知る「きっかけの場づくり」を新たなミッションに、6人のスタッフと一緒になって知恵を出し合っていく。
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