平成29年第3回川崎市議会定例会 決算審査特別委員会が終結 川崎市議会議員 おいぬま純
9月1日〜10月6日の日程で、定例会並びに決算審査特別委員会が会期末を迎えました。平成28年度に皆様からお預かりした税金の使い道が適正であったかどうか、十分な審査を重ねる、大切ないわゆる「決算議会」でした。
かわさき健幸福寿プロジェクト
要介護度の改善・維持を目標とした「かわさき健幸福寿プロジェクト」。介護サービス事業所の積極的な取組みを評価し、インセンティブを付与しています。その効果は事業所のモチベーション向上・介護サービスの質の向上に資するものです。
【1】この目標に対し、「要介護度を改善することによる事業所が受け取る介護報酬の低下」という「頑張った分収入が減る」状況があります。当該事業所の根本的問題解決には、いまだ未達であることを指摘。これに対し平成30年度は国の補助・施策の推進により徹底した「介護報酬の仕組みづくり」がなされると報告がありました。
【2】要介護度改善は、介護サービスを受けられる範囲の限定または縮小につながる事が考えられます。事業所・利用者様の達成感の反面、ご家族の日常の負担が増加し、行動制限につながります。健康福祉局からは「老人いこいの家等の利用増加により、負担を極力少なくなるよう考えている」と答弁がありました。しかし、麻生区内には当該施設が完備されているとは言い難い状況です。「事業所・利用者様・ご家族」まずは3方向からの好悪両面を予測しなければならないと意見します。
レセプトデータ点検業務
川崎市国民健康保険の被保険者の診療報酬明細書(以下「レセプト」 )に関して質問しました。「レセプトを画像処理→それを限られたスタッフでチェック→明らかに無用と思われる複数回受診等への是正」が行われており、毎年約3億円程度の複数回受診等が発見され、是正され続けています。過去5年間も同程度であり、約15億円が「明らかに不要な受診」と見られます。このように、【作業人数・投じた予算額・その効果額】が明確に示された業務は稀有です。市の社会保障関連事業費が増大し続ける中、適正額を見出す業務として取り上げました。
川崎市総合計画 第1期実施計画中間評価
各施策に対し、関連局から「設定した目標値・結果」が報告されました。目標未達項目は少ないものの、「設定目標の曖昧さ・根拠の無さ」を指摘。地域包括ケアシステムの周知度の割合も低レベルで、早期に取り組む必要性のある事業として位置づけられたのであれば、更なる推進を求めます。今後、各事業の費用対効果は「明確さ」を川崎市に求め、今期の決算議会の結果は、「将来への麻生づくり」に活かして参ります。
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