麻生菊花会の新理事長として、愛好家の会を運営する 青栁(あおやぎ) 好文(よしふみ)さん 王禅寺在住 78歳
魅力は気軽さと奥深さ
○…毎年秋に区役所で開催している、菊花の展示会、講習会などを通じて愛好家たちとの親睦、技術向上を図ろうと活動する麻生菊花会の新理事長。「菊作りは難しいといったイメージではなく、気軽に咲かせる楽しみ方だってあるんだということを知ってもらいたい」
○…生まれ育ちは山梨県。就職を機に川崎市へ居を移し、50年ほど前に麻生区へ。始発のバスで川崎区に通ったかつての日々を「当時この辺りは何もなかったし川崎に通うのが大変だった。都内の本社勤務だった時が一番楽だったなあ」と懐かしむ。会社員時代から植木や盆栽に親しんでいたこともあり、妻の父親がやっていた菊作りに興味を持ったのが50代後半。「花を咲かせたときの楽しさと、来年はもっとこうしようと考えを重ねるうちにここまで来てしまった。まだ自慢できるようなものは出来ていません」と話す。
○…社交ダンスや和太鼓など今でも身体を動かすことが好きな性分。自宅近くの畑地での作業に加え、自作したビニールハウスで手塩にかけて育てる菊のチェックも運動の一環だという。「妻からは孫やひ孫よりも菊が可愛いのかって怒られながらもやっぱり毎日菊を見に行っています」
○…会の活動として子どもたちにも菊作りの楽しさを伝えようと区内の小学校で育成法などを伝えており、今では「菊のあおやぎさん」と親しまれている。「児童にだって育てられる気軽な菊作りがもっと広がっていけば嬉しい」。天候に左右され、うまく咲かせるコツも多様と、奥の深さも菊の魅力。「育て方について仲間とコミュニケーションもとれるし、自分で考えてうまく咲けば嬉しいもの。考えてみたら菊は手のかかる孫を育てているのと同じかもしれません」と目を細める。
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