小田急多摩線の黒川駅で11月3日から導入する構内BGM、列車接近メロディに読売日本交響楽団による音源が使用される。同駅前に練習拠点を構える読響と小田急電鉄の連携による地域の文化貢献に向けた取り組みの一環としてスタートする。
小田急電鉄(株)は2016年、川崎市と沿線のまちづくりに関する連携協定を締結。両者が持つノウハウや資源を活用し、概ね10年後を見据えた市北部の地域活性に取り組んでいる。
読売日本交響楽団の練習所は、麻生区が進める芸術のまちづくりと黒川駅周辺の活性を目的に誘致を行い、今春から稼働が始まっている。今回の音源活用は電鉄と交響楽団による連携を検討する中で「クラシック音楽に親しむ機会を提供し、地域の文化振興に貢献したい」という読響の理念を受けて決まったものだ。
公演の音源を使用
今回使用される音源は読響が行ってきた公演を録音したもので構成され、初電から終電まで流される予定。駅構内コンコースではベートーベン「運命」やモーツァルト「ジュピター」など約110の楽曲がBGMとして使われる。また小田急多摩線の駅としては初となる、列車接近を知らせるメロディも導入。認知度や明るい雰囲気、フレーズの秒数などを考慮し、上り線はメンデルスゾーン「イタリア」、下り線はワーグナーによる楽劇のフレーズが採用された。
読売日本交響楽団は「この場所に読響がいて、各地のコンサートで演奏される音楽が日々黒川で作られているということを知ってもらうきっかけになれば。将来的には、練習風景を見てもらえるような機会も検討していきたい」と話す。
小田急電鉄は「地域の資源を生かして沿線の魅力向上や地域の活性化に努める試み。この取り組みによって黒川駅を訪ねてもらえたら嬉しい」と期待を込める。
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