イラストレーターとして6年ぶりとなる個展を都内で開催する アリマ・ジュンコさん本名・森原順子 千代ヶ丘在住 70歳
画業50年超え「まだ出来る」
○…6月に都内で開催する個展は実に6年ぶり。ライフワークともいえる旅する魔女や蒸気機関車、小動物など「思い入れのある作品ばかり展示するので、最後のプレゼンテーション、集大成的な意味もあります」。穏やかな中にも静かな情熱を燃やし「一般の方はもちろん出版関係の方にも見てもらってお仕事にも繋がれば」と思いを語る。
○…童話作家、有馬志津子さんの一人娘として幼少の頃から作画や物語の世界に親しんだ。「母親の作品を聞かせてもらいながら絵ばかり描いて育った」という少女に転機が訪れたのは中学2年。雑誌の付録だった母親の童話集で挿絵として使われ、デビューを果たした。高校時代からは大手出版社による世界の名作童話集に作品を提供するなど仕事が本格化。「大学の時にはギャラで車が買えたんです。本当は母のような童話作家になりたかったんですが」と笑って当時を振り返る。
○…現在は子ども2人も独立し、夫と猫、犬と暮らす。日頃から楽しんでいるのは歌や演奏。「ママさんコーラスがきっかけでシャンソンやカンツォーネを始めて、今はギター演奏もやっています」。仲間と老人施設などを訪問し、クラシックや歌謡曲を披露する活動にも熱を入れる。「歌ったり演奏することは絵の創作とオーバーラップしています。でも近所ではイラストレーターではなくギターを持って忙しそうにしている人って思われているかも」と笑う。
○…画業50年を超えたが「母の思いにまだ応えられていないし、まだ絵を描く仕事もできる」という思いも込めた久々の個展。「イラストは家に飾られるものではなく世に出すことが大事。多くの人に喜んでもらえることを続けていきたい」。イラストも音楽も、表現する意欲は現役のままだ。
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