麻生区版 掲載号:2019年8月9日号 エリアトップへ

区内在住小山仁美さん 防空壕からキクラゲ出荷 「戦争の記憶 知る機会に」

文化

掲載号:2019年8月9日号

  • LINE
  • hatena
防空壕で育ったキクラゲを手にする小山さん
防空壕で育ったキクラゲを手にする小山さん

 戦時中に作られたとみられる防空壕を活用したキクラゲの栽培が区内栗木で行われている。生産者の小山仁美さん(51)=栗木在住=は「過去にあった戦争のことを食卓で話すきっかけにしてもらえたら」と思いを込める。

 区内で建設会社を営む小山さんは6年前、栗木にある山林を購入。近隣住民からかつて山に防空壕があったことを聞かされ、探してみると斜面に横穴を見つけた。ほぼ土で埋まった入口から中に進むと奥行きのある空間が残っていたという。

 小山さんが文献を調べていくと1944年8月、川崎区にあった大島国民学校に通う当時の4、5年生女子児童39人が山林に近い常念寺に疎開していたことが判明。旧日本軍が児童らの避難用に掘った可能性があることも分かったという。

 防空壕は崩落の可能性もあり「危険なので埋め戻すのが一般的ですが、せっかく陽の目を見たものなので残した方が良いと思った」と小山さん。入り口部分を鉄筋で、奥の空間は当時の凹凸が分かるようにコンクリートでそれぞれ補強し、高さと幅約2〜3メートル、奥行き約13メートルの空間となった。

 当初は資料として保存していたが、農家のアドバイスを受け2年ほど前に送風や加湿といった設備を導入し、シイタケの栽培を開始。より効率的に収穫できるということで1年半前からキクラゲ栽培に切り替えた。

 現在この場所では月200キログラムほどが収穫され、「防空壕きくらげ」としてJA直売所のセレサモス麻生店と宮前店のほか、横浜や相模原の直売施設で販売されている。小山さんは「戦争のことを伝える機会が少なくなってきている。商品名としてはマイナスの印象もあると思いますが、多くの人に当時のことを学ぶ機会になって欲しい」と話している。

2日に1回収穫が行われている
2日に1回収穫が行われている

麻生区版のトップニュース最新6

手づくりキャラ巡回中

ケアマネら有志

手づくりキャラ巡回中 社会

保育士が制作 施設に展示

5月29日号

事業者支援で10万円

川崎市

事業者支援で10万円 経済

「6月支給」もにじむ不安

5月29日号

オンラインで授業試行

麻生中特別支援級

オンラインで授業試行 教育

【Web限定記事】 新たな可能性広がる

5月22日号

オンラインでイベント開催

【Web限定記事】

オンラインでイベント開催 社会

ベジフェス 地元野菜販売、ワークショップなど

5月22日号

休校延長、学習に格差

川崎市立校

休校延長、学習に格差 教育

代替案急務も現場頼み

5月15日号

3カ所にPCR検査場

川崎市

3カ所にPCR検査場 社会

市医師会運営 態勢充実へ

5月15日号

あっとほーむデスク

  • 5月15日0:00更新

  • 5月1日0:00更新

  • 3月6日0:00更新

麻生区版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

バックナンバー最新号:2020年5月29日号

お問い合わせ

外部リンク