麻生区内の昨年1年間の救急出動件数は、7004件で前年に比べ683件(8・9%)減少した。同区では2014年以降増加傾向だったが、6年ぶりに減少した。市消防局警防部救急課は、新型コロナ感染症による市民の健康に対する意識の向上も遠因にあるのではとしている。
川崎市内の昨年1年間の救急出動件数は6万6951件で12年ぶりに減少。前年に比べ8562件(11・3%)減り、同課は出動件数が減少した遠因に、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う社会行動の変化をあげる。「不要不急の外出自粛で社会活動全体が制限されたことや、多世代がマスクを着用するなどの感染予防対策を普段以上に行い、健康意識を高く持ち続けていることも影響していると考えられる」と話している。
市全体の概要は、昨年1日平均の出動件数は182・9件で、約7分52秒に1件の割合で出動。搬送人数は5万6235人で前年に比べ8893人減少し、市民の27・4人に1人を搬送したことになる。年齢別では、65歳以上の高齢者が56・4%で前年より1・2ポイント増加。18歳から64歳までの成人は36・3%で前年より1・5ポイント減少した。
搬送原因は、急病が3万9000人で全体の約69・4%を占め、次いで一般負傷が9190人(16・3%)、転院搬送が3532人(6・3%)となっている。搬送人数のうち、入院を必要としない軽症者は2万7662人で全体の49・2%だった。
現場滞在時間は増
救急出動時、救急車が現場到着後、傷病者に適切な処置をし、受け入れ病院に向け出発するまでの現場滞在時間が、昨年は増加している。同課は「新型コロナの影響ということは断定できていないが、市内救急隊の現場滞在時間が増加していることは事実」とし、詳しい滞在時間や要因は現在精査中という。※20年の数値は全て速報値
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