全国1200人が参加した「ボッチャ東京カップ2021」が都内で先月行われ、川崎市職員チーム「川崎ボッチャーレ」が初出場で優勝。サッカーJ1・川崎フロンターレにちなんだチーム名で結成し、3年目で快挙を果たした。
同大会は、2016年のリオパラリンピックで日本代表の銀メダル獲得を機に、競技の普及を目指し翌年に開始。4回目の今大会、3月13日の予選リーグで川崎はタイブレーク2回を含む3戦全勝で、翌日の決勝トーナメントへ。2勝して迎えた決勝は、過去5戦全敗の強豪「BOCCIA BASE TOKYO B」に挑戦。6―1で17チームの頂上に立った。
川崎の指揮官は、ボッチャ歴20年で日本代表のコーチ経験もある新橋さち子監督。試合前の選手のコンディション調整や、対戦チームの分析が奏功した。新橋監督は「個性豊かなメンバーが一丸になれた。1年間練習してきた成果」と喜びをかみしめた。
川崎ボッチャーレは発足した19年、全国規模の同大会に初エントリー。予選会を勝ち抜き翌年の本戦出場権を獲得していたが、コロナの影響で中止になり、1年ぶりの開催となった。
結成当初は選手4人全員が未経験だったが、競技の面白さに魅せられて月に数回、2時間ほど集まり市役所会議室や各区のスポーツセンターで練習を重ねた。選手の鶴井純一朗さんは「優勝を機にボッチャの魅力が市内に広まれば。今後は区対抗の大会などさまざまなイベントを企画したい」と意気込んだ。
ボッチャは重度障害者のために考案されたスポーツで、パラリンピックの正式種目。赤色と青色のボールを6球ずつ投げたり転がすなどし、白色の目標球にいかに近づけるかを競う。障害の有無を問わず楽しめる競技として注目を集める。
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