市立虹ヶ丘小学校(今野忠校長)は6月30日、公道走行中止となった東京五輪・パラリンピック聖火リレーの独自代替えイベントを実施し、児童たちが手作りのトーチでリレーを行った。
川崎市では当初、同日に等々力競技場から武蔵中原駅手前までの公道を走行する聖火リレーを予定。競技場内では、第一走者の後ろを市内7区の小学校と特別支援学校の児童20人が走る計画だった。麻生区からは同校6年生の阿部慎剛さん、小川美空さんが選ばれていたが、コロナの感染拡大防止のため、聖火リレーの公道走行は中止に。
同校では、楽しみにしていた2人のために、代わりに何かできないかと思案し、全校児童が参加できる独自の聖火リレーを行うことを急きょ決定。教職員が協力して校内にあった廃材などを使用し、火の部分が光る仕様のトーチ、聖火台を製作した。
全校児童が参加
雨の影響から会場となった体育館には、6年生の保護者たちも観覧に駆けつけた。
最初に動画で聖火リレーについて学んだ後、1年生から順番に、学年代表の4人が体育館内を一周し、次の学年代表に手作りのトーチをリレー。6年生はグループに分かれて全員が走行し、最後は阿部さんと小川さんが登場。本番で着用予定だった五輪・パラリンピックの公式Tシャツを身にまとい、大きな歓声を浴びながらトーチを持って一周し、ステージに登壇。スポットライトを浴びる中で、聖火台に点火した。
ピンチをチャンスに
阿部さんは「等々力競技場を走れなくて残念だったけど、先生たちがこうしたイベントを協力して開いてくれてうれしかった」と話し、小川さんは「本当の聖火リレーが中止になって悲しかった。1年生から6年生まで全校が協力して、このイベントができたことが嬉しい」と喜んだ。
全校児童146人と市内で最も児童数が少ない同校。『夢を育む感動的な教育活動』を目標に掲げ、小規模校である特色を生かし、将来に向けた汎用的な教育に取り組んでいる。今野校長は「子どもたちの心に残ることが大事。ピンチをチャンスに変えることができることを教えられたかなと思う。これからも夢を育むことが大事だということを伝えていきたい」と話した。
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