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麻生区 人物風土記

公開日:2021.08.20

はやの柔道クラブの代表を務める
後藤 正和さん
早野在住 44歳

「社会に通用する力」柔道で

 ○…所属する柿生中学校1年の沖田結菜さんが県大会を制覇。クラブ創設以来、初の全国大会出場選手となり、「嬉しいですね」と目尻を下げる。選手を集め、競技に打ち込む環境が整う私立校と違い、勉強もしながら、柔道を学ぶ町クラブの差は大きい。県大会では、優勝した沖田さんのほかにも5人が入賞した。「みんなが頑張った結果。日々の努力の賜物です」と声が弾む。

 ○…早野出身。兄が習っていた影響で、小1から柔道を始めた。小、中、高校と打ち込んできたが「実績はほとんどないんです」と苦笑い。高校卒業後、通っていた道場に顔を出すと、恩師から「いい子がいるから見てくれ」と頼まれたことがきっかけで、指導者の道を歩み出した。「勝つことも大事だけど、社会に出ても通用する子を育てたい」。一貫して子どもたちに説いているのは、感謝の気持ち、謙虚さを大切にすることだ。

 ○…3年前に独立し、クラブを立ち上げた。柔道経験者の妻や、高校時代の後輩たちが手伝ってくれている。「柔道のおかげで良い仲間ができた。それが財産。子どもたちにも伝えていきたい」。現在は幼児から中学生まで20人の子どもたちが所属。子どもたちの頑張りが自分の励みに。子どもたちの大会で地方へ行くのが旅行代わり。「趣味がないのでそれが楽しみかな」と微笑む。

 ○…2男1女の父親。自分が思ったことは譲らないという頑固な性格。夫婦で喧嘩する時の理由は、もっぱら柔道に関すること。柔道中心で生活が回っている。会社は自営だが「家族の理解がないとできない。ありがたいです」と感謝しきり。競技人口を増やしていくことが今後の目標だ。「柔道の素晴らしさを伝え、頑張っている子を応援したいですね」

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