3月18日から阪神甲子園球場で行われる「第94回選抜高校野球大会」の開幕式で、桐光学園高校の板戸耀央(いたどあきひろ)さん(3年)=人物風土記で紹介=が国歌を独唱する。板戸さんは「第75回全日本学生音楽コンクール」声楽部門・高校の部で1位を獲得したことで、今回の大役に選ばれた。「支えてくれた人への感謝や、応援の気持ちを込めて歌いたい」と意気込む。
桐光学園中に入学と同時に合唱部に入部した板戸さん。音楽大学進学を目指し、部活動を並行して個人で声楽のレッスンを受け、数々のコンクールにも出場。高校2年生に続き2回目の挑戦となった昨年の同コンクールでは、12月に横浜で開催された全国大会に駒を進め、第1位に輝いた。
1位を受賞したことで、「センバツ」開幕式の国歌独唱を任されることになった。板戸さんは「1位が独唱を担うことは知ってはいたけれど、まさか自分がなるとは」と、決まったときの心境を振り返る。
コンクール後、合唱部の先輩や同級生から祝福のメッセージを多くもらった。「独唱する機会を得られたのは、周りの支えがあったからだと強く感じている。感謝をもって歌いたい」
「豊かな声で朗々と」
声域はバリトン。板戸さんの歌の特徴は「音楽性、歌心があること」だと同部顧問の上田武夫教諭は語る。「彼の音楽性は、豊かな声で朗々と歌うことと、常に相手がいることを意識して、聞いている人の心を動かすように歌えること」と評価する。
高校球児たちが憧れる甲子園に一人立ち、歌声を届ける。板戸さんは「とても緊張している」と語り、本番に向け過去の開会式の動画を見るなどして、広い会場で歌うイメージを膨らませる。夢舞台に挑む選手に対し「応援の気持ちを込め、思いっきり、自分が表現したいことを出したい」と笑顔を見せる。開会式は午前9時開始。
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