手芸好きの人たちが集まり、古い着物を巾着やバッグなどにリメイクする活動を行う区民有志のボランティア団体「つながりんく へそのお」は今月、リメイクした法被を小規模多機能「支え合い」(栗平)に寄贈した。地域から使わなくなった着物を寄付してもらい、それを有効活用する循環型の取り組みで地域の交流を広げる。
新型コロナの感染が拡大し始めた2020年春。マスクが入手困難になった際、高石地域包括支援センターを中心に、地域住民有志がボランティアとして集まり「手作りマスクプロジェクト」を発足。地域の高齢者施設や障害者施設などに配布する活動を行っていた。その後、メンバー有志で、新たに「つながりんく へそのお」を立ち上げた。
メンバーは男女7人。その一人・月野光雄さん=人物風土記で紹介=が「着物は日本文化。たんすの肥やしや、捨てるのはもったいない」との発案で、地域住民らから余った布や着物を寄付してもらい、巾着や手さげバッグなどにリメイクする活動を行ってきた。
今年に入り、多世代交流の場「みんなで支え合い広場」を展開する小規模多機能「支え合い」に定期的に集まり、創作活動を実施。同施設に勤務する、ボクシングの元日本王者の黒田雅之さんから「座って踊る体操『座ソーラン』で利用者さんが使う法被をお願いできないか」と依頼を受けた。「法被を着ると、利用者の方々も盛り上がる思って」と黒田さん。快諾した同団体は、ミシンや手縫いで法被8着を制作し、寄贈した。黒田さんは「地域の方々に支援していただき、ありがたい」と喜ぶ。
月野さんは「ものがあふれている時代。知恵を出し合えば、さまざまなリサイクルの形になる。活動の幅を広げていきたい」と語る。同団体の小泉悦子さんは「依頼があれば、これからも制作していきたい。作る楽しみを継続することで、地域の活性化や、顔の見える関係づくりにつながれば」と話している。
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