公益財団法人川崎市産業振興財団(三浦淳理事長)が主催する「かわさき起業家オーディション」の最終選考会が9月15日、市産業振興会館ホールで行われた。今回で136回目となるオーディション出場者の中で最年少となる中学2年の今井結菜さん(上麻生在住)がビジネスアイデアを発表した。
今井さんは「神社仏閣のコミュニティサイトを通じた観光地発掘事業」と題したアイデアを発表。中学受験の勉強中に心が疲れ、気分転換にと訪れた神社仏閣で、居心地の良さや雰囲気に癒されたことがきっかけだった。だが、多くの神社仏閣は氏子や檀家の減少、コロナ禍での葬儀縮小や行事の利用が減り収入減が続いていることを知り、魅力を広めたいとアイデアを考えた。
具体的な事業内容は、コミュニティサイトを構築し、神社仏閣が好きな人が、おすすめの景色やパワースポット、「推し」の住職や神主などを投稿できるシステムを取り入れ、見た人が神社に興味を持ち新たな参拝者の獲得や観光地としての価値向上を目指すというもの。運営は、サイト内でPRをする企業などの広告費で賄っていく。サイトは2024年に開設を予定している。
当日は、市場規模や競争力、実現性などを交え発表を行った今井さん。「かわさきビジネス・アイデアシーズ賞」など5つの賞を受賞した。今井さんは「一番良い賞が取れず悔しいという気持ち。一人ではこの場に立てなかった。いろいろな人の力を借りながらこの事業を進めていきたい」と抱負を語った。
今井さんは昨年、神奈川県内の学生を対象にしたビジネスアイデアコンテストで、最高賞の神奈川県知事賞を受賞。今回は応募12組から5組が残った最終選考会に選ばれていた。同財団は「堂々としたプレゼンをしていた。1次、2次審査と回を重ねるごとに磨きがかかっていたように感じる。他の若者たちを勇気づける活躍だった」と話した。
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