「関東納めのだるま市」と称される麻生不動院(下麻生)のだるま市が1月28日、同院で行われた。コロナ5類移行後初の開催とあって区内外から約6万人が訪れるほどの盛況ぶりだった。
関東で開かれる旧暦の師走最後の開催で「関東納めのだるま市」とも呼ばれ、「ふるさとあさお八景」や「川崎市地域文化財」にも選ばれている同院のだるま市。明治時代に立ったとされ、毎年1月28日の「初不動の護摩供養の縁日」の日に開催されている。
当日、周辺は交通規制が行われる中、240の露店が並んだ。「火伏せの不動」と呼ばれ、火難から人を守る不動として信仰されていることから、無病息災や家内安全を願い、穴あき銭やお札を求める人たちが数多く参拝した。だるまの購入者には「よよよい、よよよい、よよよいよい」の掛け声と共に火打石が鳴らされた。
横浜市緑区から訪れた70代の女性は「人が多くてびっくりした。今年一年、家内安全、無病息災で過ごせれば」と話した。また古くからだるまを販売する下麻生の男性は「来場者が多く、コロナ前に戻った印象。地元民としては、うれしいし、こうでないと一年が迎えられない」と笑顔を見せた。
同実行委員会の森光彦実行委員長は「6年ぶりの日曜開催、コロナ5類移行後初の開催とあって、以前のにぎわいが戻ってきた。近隣の方々にご迷惑をお掛けしたが、多くの露店が並び、多くの方にお参りいただけてありがたい」と話した。同院の髙桑光雄総代は「実行委員会で能登半島地震の義援金を募らせていただいた。集まった11万4529円を被災地に送らせてていただく」と話した。
外国籍の団体も
当日、会場にはガイドに付き添われた親子連れの外国籍の人たちの団体も。麻生区生涯学習支援課の主催で行われた多文化共生推進事業「世界とまちあるき」の一環で訪れていた。
中国や台湾等の家族ら40人が麻生観光ガイドの会の案内のもと、浄慶寺の羅漢像や同院のだるま市の説明を聞きながら見学。台湾から訪れたサイ・イシャンさんは「お寺に興味があって参加した。2年半、百合丘に住んでいるけど知らなかった。台湾の夜市みたいで楽しかった」と感想を語った。
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