藤子ミュージアム あす開館 原画やゆかりの品々を展示
川崎市にゆかりのある漫画家、故藤子・F・不二雄さんの世界に触れる「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」があす3日、多摩区長尾に開館する。原画約5万点を収蔵するほか、蔵書や遺品などを展示、一般公開する。
「ドラえもん」などの作品で知られる藤子・F・不二雄さんは東京豊島区のアパート「トキワ荘」を出た1961年から96年に亡くなるまで多摩区に住むなど、川崎市にゆかりのある漫画家。
同館の設立は、夫人である藤本正子さんの「ずっと応援してくれていたファンに恩返しがしたい」という思いから実現した。
約5500平方メートルの敷地に建てられた鉄筋3階建ての館内には正子さんから市に寄贈された原画約5万点が収蔵されるほか、藤子さんが愛用していたカメラ、蔵書などが展示される。
館内には藤子さんが創作活動の中で大切にしていた「SF─すこしふしぎ」の世界観をいかしたユニークな仕掛けが100ヵ所以上にわたり施されている。
「ドラえもん」の第1話を生原稿で読める展示室や、物語の人気エピソードを再現した休憩スペースのほか、藤子さんの書斎を再現した「先生の部屋」には私物であるプラモデルのコレクションや恐竜の化石を展示している。
併設のカフェには、漫画に登場するキャラクターにちなんだメニューが並ぶ。ドラえもんの道具を模したケーキや、「ラーメン好きの小池さん」にちなんだラーメンを販売するなど、遊び心が随所に散りばめられている。
報道向けに内覧会が開かれた先月22日、挨拶に立った藤本正子さんは「私は入り口にあるキャラクターの立体デザインが好き。黙々と漫画を描き続けた男の62年をぜひ見てやってください」と話した。
同館は日時指定による完全予約制。入場は午前10時、正午、午後2時、午後4時の1日4回。入館料は大人1000円、中高生700円、4歳以上500円。3歳以下は無料。
登戸駅からシャトルバスが運行される。運行するバス4台にもドラえもんの世界観が表現されている。
問い合わせはお客様専用ダイヤル(【電話】0570・055・245/午前9時30分から午後6時)まで。
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