シンガーソングライターとして被災地でコンサート活動を行う みるい みなさん(本名:鈴木直美さん) 白鳥在住 61歳
音楽で被災地癒したい
○…宮城県亘理(わたり)郡亘理町と山元町に住んでいた縁から今月12、13日、同地で被災地の復興を願うコンサートを開催した。シンガーソングライターとして活動して約40年。歌だけでなく、ピアノの弾き語りなどでメッセージ性あふれる音楽を聴衆に届けてきた。「震災から1年が経過した今なら心の整理ができて演奏に耳を傾けられるはず。日常から離れてゆっくり物事を考えられる時間を過ごしてほしかった」と振り返る。
○…昭和26年、五力田生まれ。幼少期からピアノを習い、物心付く頃には音楽の道に進むことを決めていた。国立音楽大学卒業後は詩人や演出家として活動していた寺山修司氏主宰の劇団「天井桟敷」でピアノ伴奏者として活躍。その後は音楽家として演劇や踊りなどにも挑戦し、表現の幅を広げた。「私にとって音楽とは思いを伝える道具。会話では伝えきれない思いや喜怒哀楽を音楽に込めて演奏している」
○…忙しい日々の中で欠かせないのが3匹の愛犬たちとの時間。愛くるしい表情と健気な姿が創作活動に力をくれると、時間があれば散歩に出掛ける。最近はミニチュアダックスフンドの愛犬ココアとフライボール競技会に出場することが目標で、日々の訓練に余念がない。「一途で一生懸命な我が子の姿を見ると私も頑張らなきゃという気持ちになる」と笑みをこぼす。
○…震災以降はオリジナル曲をCD化して発売、収益金を義援金に充ててきた。今回のコンサートで人々の心の傷を癒すことができると手ごたえを感じた。「音楽でまだまだ出来ることはあるはず」と意気込む。今後は亘理郡の街並みを歌詞にしたオリジナル曲「亘理の潮風に吹かれて」を合唱曲にアレンジし、現地に送ろうと考えている。「大人と子どもが合唱で心を一つにし、故郷への思いを新たにすれば復興の力になるはず。町民が主役となる楽曲を送りたい」と声を弾ませる。
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