みどりの愛護功労者表彰 区内2団体が受賞 市民の自発的な緑化活動を評価
区内で緑化推進活動を行っている2つの団体が今月2日、国土交通省主催の「第23回みどりの愛護功労者」で大臣表彰を受けた。開発が盛んな上麻生、はるひ野両地区での市民による緑化推進活動が認められた形となる。
選出されたのは、区内上麻生にある新ゆりアートパークスを管理する「新ゆりアートパークス管理運営協議会」(森一郎会長)と、区内はるひ野にある黒川よこみね緑地の一部を管理する「水辺のある里山を守る会」(織野章代表)の2団体。今年の表彰では全国87の市民団体が選出されたが、川崎市内では区内の2団体のみの選出となった。
この表彰は「みどりの日」制定の趣旨と90年に大阪で開催された「花と緑の博覧会」開催の理念を将来に継承し、緑を守り育てる国民運動を積極的に推進していくために、花と緑の愛護に顕著な功績のあった明館団体に対して行われる。都道府県や政令指定都市などの各長から推薦があった団体を国土交通省内の審査委員会が審査を行い、受賞団体を決定している。
受賞した新ゆりアートパークス管理運営協議会は2007年、昭和音楽大学の区内移転とともに発足。同校に隣接する芝生公園「新ゆりアートパークス」(上麻生1の11の9)の管理運営を行う。約20人の会員が所属し、週1回雑草抜きなどの活動を同公園で行っている。公園は地域で活動する団体に開放されており、新ゆりアート市など地域を代表するイベントの会場としても親しまれている。
同会の森会長は「当会の挑戦が、区内の多くの公園の整備、維持、管理の模範例となれば」と話している。
水辺のある里山を守る会は、特別緑地保全地区である黒川よこみね緑地(はるひ野3の27ほか)内にある水辺のある里山の管理を行う。野生の動植物がいる、次世代に残せる里山の造成を目的に09年7月に結成され、現在75人の会員を抱える。月6回、ホタルや野鳥、植物などが育つ里山を残すため、草刈や水路の管理などの環境保全活動を行ってきた。加えて、市の緑政課などと協働し、地域住民を招いた自然観察イベントなども積極的に実施している。2010年からは市立はるひ野小学校の総合学習の時間にも協力し、児童に地域に生きる生物の解説などを行っている。
同会の織野代表は「(受賞の)知らせを聞いたときは驚いた。今回の受賞は会員がそれぞれの持ち味を生かしながら地道な活動を続けてきたことが認められた結果。非常に光栄に思う」と話した。
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