聴覚障害児の保護者などが集まるイベント「つながろう!!川崎のきこえない・きこえにくい子ども達の為に」が9月30日、中原区の川崎市立聾学校で開かれる。開催の背景には、聴覚障害児を持つ親同士の横のつながりが薄れてきたことへの危機感があるという。
主催する実行委員会は市内の難聴や聾といった聴覚障害の子どもを持つ親の会などで結成されている。同イベントは昨年秋にも開かれ、200人以上が参加した。実行委員長の内野るり子さんは「思いがけず多くの人が集まって関心の高さを感じた。一人ひとりの考え方に変化が出てきたようだ。続けていけば何かが変わるはず」と話す。
川崎市では、保護者が希望すれば最寄の学校内に聴覚障害に対応した学級を作る取り組みをしている。現在、市内32の小中学校に設けられている。ただ、大半の場合は1人学級となるため、同じ聴覚障害の友達ができにくく、情報も得にくいという。また、川崎市立聾学校では1998年に54人いた生徒数が現在では35人に減少し、学校としての集団生活の維持が難しいと指摘する声もある。
内野さんは「選択肢が増えたことはいいことだけれど、親同士の横のつながりが薄れてしまった。実際には情報をほしがっている親は多い」と話す。
今回のイベントでは話し合いの場を提供するのが目的のひとつ。「人と話すことで楽になることも多い。社会に出ている難聴の人の話を聞くこともできる。どうすれば子どもたちの教育環境と将来を良くすることができるかを一緒に考えていきたい」と話す。
第1部はパネルディスカッションが行われ、行政職員や保護者、手話講師などが壇上に立つ。第2部は年齢別など4つの分科会に分かれて参加者同士が話し合う。聴覚障害の子どもたち同士がゲームなどで遊ぶ企画もある。参加希望者は当日直接会場へ。定員は設けていない。参加費は500円。保育希望者は事前に連絡する。問い合わせ・保育申し込みは岡野敦子さん(【電話】【FAX】044・522・8139)まで。
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