川崎市13年度当初予算案 一般会計は5984億円 災害対策、子育て等に重点
川崎市は7日、2013年度予算案を発表した。一般会計は前年度比0・5%増の約5984億円。災害対策や子育てなど市民生活に直結する施策を柱に、臨海部の国際戦略拠点づくりにも重点的に配分した。阿部市長は3期12年の仕上げとして、持続的な発展をめざす「新たな飛躍予算」と位置付けた。
阿部市長「新たな飛躍予算」
全会計規模は前年度比5・0%増の約1兆2961億円。特別会計は11・9%増の約4914億円、企業会計は3・2%増の約2062億円を計上した。
一般会計の歳入のうち、市税は約2843億円(構成比47・5%)で、住宅の新増築等による固定資産税増(14億円)と人口増による個人市民税増(12億円)を含め、全体で約50億円の増加を見込む。
市債発行額は、前年度比15億円減の約699億円(構成比11・7%)に抑えた。借金返済額を示す公債費は739億円で、財政健全化を表す指標の1つプライマリーバランス(基礎的財政収支)は3年連続の黒字を確保している。人件費は職員数を160人削減するなどして前年度比1・1%減の約959億円。
主な取り組みでは、公共施設の耐震化(98億円)、備蓄物資の確保(5億円)、津波対策(1・4億円)など災害対策に総額約157億円を計上。子育て施策では多様な保育の充実に約282億円を配分する。認可保育所整備や保育事業の充実を進め、定員を1810人増やし、2万2312人に増員する。小児初期救急医療体制の拡充として、現在の南部、北部に加え、武蔵小杉に中部小児急病センターを開設する。
臨海部における国際戦略拠点づくりとして、殿町の「キングスカイフロント」への企業誘致と研究開発を促進。川崎生命科学・環境研究センターLise(ライズ)を中核に企業・研究機関と連携してライフサイエンス・環境分野での先端的な研究開発に取り組む。
麻生区は地域課題対応事業として7504万円を計上。市民団体などとの協働で地域社会が抱える課題の解決や地域特性を活かしたまちづくりの推進を目指す。主な事業は▽地域防災力の向上に197万円▽しんゆり・芸術のまち推進事業に720万円▽麻生区市民活動支援施設活用事業に807万円▽スポーツ・健康ロード整備事業に292万円など。
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