風しん流行依然続く 市内の届出、29件に
市内で風しんの流行が加速している。今年に入り、患者の届出はすでに29件。わずか1件だった昨年同時期を大きく超えるペースで患者が発生している。春から初夏までの流行期を前に市は警戒を呼びかけている。
今年1月と2月の風しんの届出はすでに29件に上る(2月19日現在)。昨年同時期の1件を大幅に上回るペースで患者数が増えている。流行は昨年6月頃から始まり、毎月10人前後の患者の届出が報告されている。
風しんはウィルスによっておこる急性の発疹性感染症。感染すると2〜3週間の潜伏期間の後、発疹や発熱、リンパ節の腫れなどの症状がでる。最も感染力があるのは発疹がでる2〜3日前から発疹がでた後の5日位までで、一度罹患すると生涯風しんにかかることはないと言われている。
子どもが罹患してもあまり重症化しないのが一般的だが、妊娠初期の女性がかかると胎児が風しんウィルスに感染し、難聴や心疾患、白内障、精神運動発達遅滞などの「先天性風しん症候群」を引き起こす可能性が高まる。風しんの予防には、予防接種を受けることが効果的とされている。市は、妊娠可能年齢の女性や妊婦の同居家族の予防接種を呼びかけている。
20〜30代の男性の罹患率最も高く
市によると、今年に入り届出があった風しん患者の約8割は男性で、そのうちの半数以上が20〜30代であった。これは、1994年以前は定期予防接種の対象が中学生女子に限られていたことなどから、接種を受けていない年代が罹患しやすいリスクを抱えているためと考えられる。
市は「妊婦や妊娠の可能性がある女性だけでなく、その配偶者など子育て世代の男性に予防接種を呼びかけていきたい」としている。
|
|
|
|
|
|