病気や障害で悩みを抱える人が話し合える場をオープンさせた 河原 みきさん 百合丘在住 43歳
「食」通じ出会いの場つくる
○…百合丘に、病気や障害を抱える人同士が悩みを相談し合える場「cafe Sante」を9月26日にオープンさせた。14歳の時、1型糖尿病にかかり、31歳の時には糖尿病性腎症による末期腎不全を患い、腎臓の移植手術を受けた。透析の治療を受けるなど子どもの頃から食事面で多くの制限があった。「食事制限で食べられないものでも、工夫次第でおいしく食べられることを同じような境遇の人に発信したい」
○…「本当に人との出会いに恵まれ、色々な人に支えられてきたと思うので、恩返しをしていきたい」。大学卒業後には治療を優先で勤務時間を調整してもらい、病院や薬局で事務の仕事をすることができた。そこで助けになってくれた人や、移植のための腎臓を提供してくれた母親、道を切り開いてくれた医師には感謝の気持ちでいっぱいだ。手術後には手術を受けた聖マリアンナ医科大学病院の移植者を中心とした団体に参加した。「特に食事の悩みは患者同士の経験談で解決することが多かった。患者同士で話し合うことの原点となった」と語る。
○…末期腎不全を患ってから約3年間、週3回のペースで透析を受けてきた。「透析中心の生活で、仕事やプライベートに大きな制限ができ、ストレスで苦しかった」と振り返る。「元気になることで周囲に感謝の気持ちを返していこう」と移植を決断。現在も免疫抑制剤を5、6種類飲み続ける。いつ何が起こるかわからないという不安を今も抱えているが、同じ境遇の人の支えになっていきたいと思い、カフェのオープンを目指した。
○…子どもの頃から料理が好きで、よく友人とつくっていた。これまで研究を重ね考案した身体にやさしい料理を提供する。「私の経験上話せることで少しでも役に立てれば」。食に関心の高い、小さな子をもつ母親も歓迎する。「街のつながりや人と人との出会いの場をつくっていきたい」
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