上麻生在住の乾達也さん(74)がこのほど、アジア文化社「文芸思潮」編集部が45歳以上を対象に募集した「第10回銀華文学賞」において、「入選」を受賞。自身の経験をもとにして書いたフィクション「その男ZUMBAを踊る」が評価され、乾さんは「今後もシニア世代に元気を与えていきたい」と話す。
銀華文学賞は人生経験豊かな壮年・シルバー世代の文芸創作活動に光を当て、埋もれた才能や稀有な人生経験・世界観を掘り起し、日本文学の興隆に寄与することを目的とする。
今回は全国から419作品の応募があり、乾さんは第一次、第二次、第三次、最終選考を経て入選を果たした。乾さんは「高校3年の頃から小説を書いてきたが、こういった賞をいただいたのは初めて。目をかけていただいて率直に嬉しい」と話す。
受賞作の「その男ZUMBAを踊る」は、自身が5年前に病気を患い、死を目前にしたが、乗り越えていった経験をもとに書き綴った「独白文学」。リハビリで必要になった有酸素運動をしようとコロンビアの踊り「ZUMBA」に挑戦し、元気になっていく様子が描かれている。高齢化社会を元気づけようと書いた作品だ。
乾さんは現在、自宅で個人指導塾「柿生ゼミ」を運営するほか、柿生青少年柔道会に所属し、地域の子どもに向けたバイタリティー溢れる活動を行う。「これが元気に生きる秘訣かもしれない」と微笑む。「今回の受賞を出発点にし、また高齢者を元気づける文学を考え、作品を書いていきたい」と力強く語った。
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