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麻生総合病院 体外衝撃波による結石破砕装置を導入 腎・尿管結石のための設備拡張
川崎市麻生区上麻生にある医療法人社団総生会麻生総合病院(菅泰博院長)はこのほど、腎・尿管結石に対し、衝撃波により結石破砕治療を行うための設備を導入・拡張した。これにより、結石に対して、体に傷をつけることなく治療を行う選択肢が増えたことになる。
体外衝撃波結石破砕治療とは
今回導入された体外衝撃波結石破砕装置は、音波と同様の性質をもった衝撃波を体の外から結石に向けて照射し、筋肉や他の臓器を傷つけることなく、結石のみを細かく破砕するもの。砂状に破砕された結石は尿とともに自然に体外に排出される。同院は「排出までの時間には個人差があるが、多くは数日から1〜2週間程度、副作用や後遺症もほとんどない」としている。
結石は、腎臓から尿管・膀胱・尿道にいたる尿の通り道に結石ができる病気で食生活の欧米化にともない増加している。こうした尿路結石の大部分が腎臓でつくられており、約8割は小さいうちに尿とともに自然に排出されるが、残りの2割は腎臓や尿管などに溜まったまま大きくなり、腰や腹部の激しい痛み・血尿などの原因となる。放っておくと腎臓の機能が低下することもある。
従来は手術室で、全身麻酔をかけ、体内に細い内視鏡を入れ、石を砕いていたため、臓器などを傷つける可能性があり、そこから術後の合併症を引き起こすおそれもあったという。
これに対し、体外衝撃波結石破砕術では患者の体に傷をつけることなく、麻酔をかけずに1時間程度で治療を行う。1泊2日の入院治療も可能なことから、患者の体への負担をおさえられる。
同院泌尿器科部長の坂本正俊医師は「結石の患者が増えていると感じている。体外衝撃波結石破砕治療は現在、週4回の体制が整っている。近いうちには外来治療も受け入れていきたい。より地域に根差し、患者様一人ひとりのニーズに応えられるよう、『オーダーメイド』の治療法を探していこうと考えている」と話す。
再発率高い結石
結石は半年から10年の間に5割から6割の人が再発すると言われている。従来の手術の場合、何度も手術をすると患者への負担が増し、手術自体も段々と困難になっていくという。石川博通医師は「結石は多くの人が繰り返すものなので、その度に麻酔をかけ、内視鏡を入れて治療していては患者にとっても大変。そういった再発の治療においても、衝撃波は意義のあることではないか」と語る。
大垣憲司医師は「今回の導入で、結石治療のツール、選択肢が1つ増えた。ダメージが抑えられているので、高齢者や再発を繰り返す方にとっても、意味のあること」と話す。
坂本医師は「地域に根差した医療拠点を目指している。結石は急性腹症のため、痛みは突然やってくるが、激しい痛みを感じた時には我慢せず、早めに専門医に相談してほしい」と話した。
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