麻生区保護司会の会長を務める 松澤 元さん 金程在住 72歳
仲間と一緒に人づくり
○…民間人として、犯罪や非行をした人の立ち直りを支え、地域の犯罪予防活動を行う保護司。現在23人が活動を行っている麻生区保護司会の会長を2年前から務めている。「労多くして報われないことも多い役回りですが、どの子も自分の子どもだという思いを持って社会に巣立つまで見守るので大きなやりがいがあります」
○…長野県生まれ。高校卒業後、建設会社に就職した。1983年に金程、向原地域の開発に伴い、造成現場の工事課長として麻生区にやってきた。地域の人との交流が深まったこともあり、40代半ばで金程に新居を構えた。「ここは人と人との繋がりが強くて、新しい人も分け隔てなく受け入れてくれる地域ですね。保護司会の会長を頼まれた時も『あんたは開発から一緒になってやってくれたんだからよそ者なんかじゃないよ』なんて言われて気分良く受けてしまいました」と振り返る。
○…息子を育て上げ、現在は妻と愛犬と暮らす。好きだったゴルフは控えめになったが愛犬との散歩や読書、スポーツ観戦を気ままに楽しんでいる。街づくりの仕事から人づくりの保護司になって15年が経ち、これまでに20人ほどを社会に復帰させた。「中学生から20歳になるまで面倒を見た子がいたり、節目に赤飯を持ってきてくれたりする子がいたり、いろんな思い出はありますが、ここまでやってこられたのも家族の理解があったから」と感謝の言葉を忘れない。
○…保護司の担い手不足や就職受け入れ先不足など課題は多岐に渡る中、川崎市が先ごろ、市保護司協議会と「就労支援に関する協定」を締結した。「麻生区の協力事業主はまだ2社なので、今回の締結を追い風にして受け入れ先を増やしていきたい。保護司の仲間同士の連携も良くしていくために『楽しい仲間とうまい酒』を目標にしているので、こっちの方も楽しみたいですね」と大きく笑う。
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