和光大学の学生とキャンパス周辺である岡上の農家、農業生産法人、多摩区の醸造所が連携し作り上げたクラフトビール「岡上エール」(ブルーベリー)の常設販売が、セレサモス麻生店で先月24日に始まった。同大学生が果物や野菜の栽培から携わり、試行を繰り返して商品化にいたったもので、注目が集まる。
和光大学の共通教養科目「地域デザイン」では、地元岡上地域の主要産業である農業を活性化させるため、生産するだけではない、農作物の加工品の製造などの推進に取り組んでいる。農家の高齢化や後継者問題という課題にも向き合う取り組みの一環だ。2015年4月から授業として開始され、学生が自ら栽培した野菜や地元農家の協力で収穫した野菜や果実を使ったビール作りを目指してきた。
学生らは、農業のプロデュースなどを行う農業生産法人「株式会社カルナエスト」や多摩区の醸造所「ムーンライト株式会社」と連携し、これまでにブルーベリーのほか禅寺丸柿、万福寺人参などの地元特産品、ビワ、トマト、カボチャなど約10種類の地元産の果物や野菜で試行を繰り返し、検討を重ねた。その結果、18℃から26℃で酵母を一週間発酵させる醸造法により、ブルーベリーでさわやかな香りと深いコク、フルーティーな味わいを実現。ブルーベリーを使用した自然派クラフトビール「岡上エール」の第1弾が約200本製造され、セレサモス麻生店で常設販売される運びとなった。
同大学経済経営学部経営学科の小林猛久教授は「単に農産物をおろすのではなく、加工して付加価値をつけることによってマーケットが広がり、特産物が活性化していくことを学べると思う。学生たちも積極的に取り組んでいた」と話す。(株)カルナエストの山田貢代表取締役は「農業の可能性を広げるビール作りとなり、今回は非常に面白かった」と振り返る。
ブルーベリーの「岡上エール」の販売価格は1本(350ml)税込600円。禅寺丸柿を使用した第2弾も今年11月ごろ販売が開始される予定という。
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