災害対策の現状を見た 台風21号接近・通過に伴う対応 川崎市議会議員 おいぬま純
衆議院議員選挙等の投票日となった先月22日に「避難準備・高齢者等避難開始」「避難勧告」、翌日には「土砂災害警戒情報」が発令されました。麻生区内の状況や、川崎市の対応等を報告いたします。
気象データを参照すると、いかにこの期間が対応に苦慮する状況であったかが見て取れます。先月の月間雨量は平年値を大きく上回り、1時間当たりの最高雨量は22日の16・5㎜。河川の氾濫が危惧されましたが、麻生川と鶴見川合流地点上流の「恩廻公園調節池」は60㎜/hの大雨から河川氾濫を守る設計となっており、余力は理論上存在しますが、稼働実績が乏しいこともあり、再度運用確認を進めます。
「投票所」か「避難所」かの判断
区長・職員の方に「避難所設営指示が発せられた場合の対応」を聞いたところ、「投票所=避難所」とされる施設が大半を占めており、市が運用を事前に確認したとのことです。
【1】ステージを投票所とし、避難フロアを確保【2】フロアを前後に分け、避難区域と投票区域を明確に分離等の準備があることを確認。実際に、小学校体育館で地域の方に聞くと、「【1】【2】の案または町内会館を仮避難所とする」との代案も準備したとのこと。市危機管理室からの事前準備通達、区役所からの具体的対応指示が運用された実例です。区は今後、選挙や地域イベントなどの開催時、避難所開設について、さらに適切な判断ができるよう進めていくとのことです。
一部地域で崖崩れ発生
長期間降雨と、その後の短時間豪雨。土砂災害発生の典型ともいえる状況でした。本市では土砂災害警戒区域の住民周知を推進しています。崖崩れが発生したご自宅には事前に対応するよう連絡が入ったとのことで結果、ことなきを得ました。防災・減災対応は、【1】神奈川県基準における擁壁設置【2】私有地への防災設備一部補助の2点が中心となっています。麻生区は土砂災害の危険性が比較的高いということもあるので、さらなる対応を求めていきます。
期日前投票区役所周辺の交通網
投票日の荒天を見越し、区役所の期日前投票へ向かう車両で、周辺では大渋滞が発生しました。その範囲は真福寺や金程等にも及びます。万が一の際、消防・救急・救助等の車両は到着に時間を要してしまうことは明白です。今回の状況を経験として確固たる災害対応体制を整備することが重要と考えております。
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