1947年(昭和22年)、川崎市内で開校した16校のうち、現在の麻生区内では唯一となる中学校として柿生小学校の一部を間借りして歴史が始まった柿生中学校。開校から5日後に校章が制定され、PTA組織も16校の中でいち早く発足された逸話は、生徒だけでなく教師や保護者の期待も高かった様子が分かるエピソードだ。
柿生中に赴任した教師もまず感じるのが脈々と続く伝統だという。「生徒の保護者はもとより、3世代、4世代が柿生中学校に通った方がいるのはやはりすごいこと」と昨年赴任した白井理教頭は話す。
中学校と地域の関わりは様々なところで目にすることができる。生徒会を中心に活動する「ゴミバスターズ」は月に1回、柿生駅周辺などの清掃活動を長年継続。また、毎年1月末に麻生不動で行われている恒例のだるま市では「他校ではあまり聞いたことが無い」(白井教頭)という、教師全員による見回りも実施。これら校外での活動も柿生地域では何世代も目にしている光景だ。教師の一人は「柿生中学は、PTAに加えPTAのOBの方々による組織、おやじの会など活動が盛んで、地域とのつながりが強い。柿生の地域に学校としてできることも脈々と続いています」と話す。
また、校舎内にある「柿生郷土史料館」は地元の歴史を語る重要な施設だ。川崎北部の伝統や歴史を伝える貴重な場として、新校舎の建設が計画された時に地域の後押しもあり開設された場所だ。ここには地元小学校が授業で訪れるほか、セミナーやイベントの開催など、地元の交流拠点にもなっている。
「柿生は歴史も含め、地元に誇りを持った方々が多い。地域の方々が持っている愛着を生徒にも伝えられるような学校にこれからもしていきたい」と白井教頭は話している。
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