囲碁の同好者が集まる会に週3回、東百合丘の自宅からバスと徒歩で足繁く通う永山隆英さん(89)。昨年の大病から活力を取り戻したのは「良く頭を使い、よく歩くこと」と笑顔を見せる。
かつての大蔵省に勤務し、退職後は税理士として働いた。84歳で2回目の退職を迎え、「いよいよやることがなくなって、また始めてみようかってふと思ったのが囲碁だったんです」。老人福祉センターで講座を見つけ、復習のつもりで受講。その後は講座修了生が集まるOB会に参加し、今は4つの会で囲碁を打つ。
囲碁で得られる対話や交流も熱中する理由だという永山さん。「どんな人とでも碁盤を真ん中に『またやりましょう』なんて会話が出来るのが良いですね。こないだは小学生くらいの子に完敗しました。5級だって聞いてたから油断していたんですが、後から聞いたら実は5段の有段者でした。でも打つことが楽しいんだから、いら立つこともありません」。
歩いて通い体調改善
囲碁に親しむ毎日の永山さんだが、昨年7月に多臓器不全で緊急入院を経験。退院後は体力も衰え、「要介護1」の認定を受けてしまった。それでも熱心に囲碁通いを続けたことで気力も回復。「囲碁は集中力が必要な頭の体操。フル回転で夢中になれるのが魅力」。体調管理に気をつけながら歩いて囲碁に通い続け、「おかげで最近、要介護から『要支援1』に戻ったんです。以前は休み休み登っていた坂の上の集まりも今はそんなこともなくなりました」と笑う。
認知症防止のためにも囲碁はこれからも続けていくつもりだという永山さん。気力も棋力も充実した毎日だ。
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