意見広告 令和3年 新しい価値を生み出すまちへ みらい川崎市議会議員団 鈴木朋子
令和3年となりました。コロナに始まりコロナに明け暮れた令和2年。今もその闘いは続いています。年末年始を返上して、対応いただいている医療従事者のみなさまに、心から感謝いたします。また、感染対策を徹底して日々お過ごしの市民のみなさまにも感謝いたします。安心して過ごせる日々が一刻も早く戻るよう役割を果たしていく所存です。
こうした状況下で、みなさまはどのような元旦をお迎えでしょうか。帰省せずご自宅でお過ごしの方、また、初詣等のお出かけも混雑を避けて近場へ行かれる方、仕事始めも在宅という方なども多いと思います。あらゆる意味で地域とのかかわりが見直される新年。川崎市や麻生区のことを知り、未来を考えてみませんか。
川崎のこと、川崎のみらいは人口153万人の巨大都市・川崎
川崎市の人口は、現在153万人ほどです。全国的には人口減少社会といわれますが、川崎市はあと10年、158万人余でピークを迎えるまで、増加傾向が続くと予想されています。なお、大きく増えているのは幸区・中原区などで麻生区は微増です。
南と北の関係
麻生区にいると、南部にある川崎港の辺りは、東京都や横浜市に比べてよく知らない、なじみがない方も少なくないでしょう。小学校の社会科見学や、工場夜景クルーズといったイメージでしょうか。
実はこの一体は「川崎臨海部」と呼ばれ、市域の約2割の面積を占め、みなさんの納める市民税と共に市の財政を支えています。当然のことですが、医療や福祉、教育もまちづくりも、裏付ける財源が必要です。川崎の年間の一般会計予算額は約7900億円超(令和2年度)。そのうち、市税の占める割合は約3600億円で、45・9%。その中には、個人市民税の他、法人市民税や法人の納める固定資産税等があります。臨海部には、高度成長期をけん引した鉄鋼業や石油工業をはじめとする各種重要産業が集まり、日本経済を引っ張って来ました。
本年度、私は「港湾審議会委員」を拝命し、市の巡視船「あおぞら」で港湾の設備等を視察しました。鉄鋼業の他、発電所や大型の倉庫など巨大設備が立ち並び、大型車両が小さくみえるほどのスケールに圧倒されました。なお、市主催で小学生向けに「あおぞら」での見学ツアーなども。今年度はありませんが、再開されたらぜひどうぞ。
今まで環境問題や産業の空洞化を乗り越えてきた臨海部ですが、今また設備の老朽化、産業構造の激変に直面しています。時代は重工業から、IT企業の倉庫のような人のほとんどいない、簡素なつくりの設備で身軽に事業を営む業態へとシフトしているようです。
キングスカイフロントご存知ですか
こうした状況を受けて、川崎市では、臨海部での新たな取組として「キングスカイフロント」(川崎区殿町)に国際戦略拠点を作っています。ライフサイエンスや環境への新しい取組を行う先端技術産業を誘致し、最先端のがん治療の研究や新型コロナウイルスの治療薬の開発等も。新型コロナウイルスの治療薬についてはもちろんのこと、かつて抗がん剤治療を経験した身としては、川崎発の夢の研究に期待します。ただ、ここでの様々な研究は実用化も含めてまだ未知数。多額の予算を投入していることもあり、まずは多くの方に知っていただきたいと思います。夏休みには公開イベント等も行われます。また、そばに水素を利用してエネルギーを供給しているホテルもあります。
市議会のこれから
議員の働く市議会議場や議員控室も、川崎区にあります。JR川崎駅から7〜8分の川崎市役所第三庁舎の7階です。会期中は傍聴のほか、インターネット中継もあります。議場でのやり取りは超時間厳守で粛々と進み、やじもありませんが、特殊な言い回しや一括質疑などで、わかりにくいかもしれません。率直なご意見を頂ければと思います。また、昨年度はこの議場等を使い、高校生議会が開かれました。残念ながら今年は開催しませんが、再開し、未来の地方自治へつないでほしいです。
あさおの未来とコミュニティ高齢化をプラス思考で
麻生区は川崎7区のうちで最も高齢化しています。が、1年に1つ歳をとることはみな同じ。生きていればいずれは全員高齢者です。
現在、市は高齢者総合計画について、「第8期 かわさきいきいき長寿プラン(案)」を策定中です。「いきいき?何だろう」と思った方はぜひウェブサイトで内容をチェックし、パブリックコメントをお寄せください(残念ながら麻生区民説明会はすでに〆切)。
自分たちの老後の施策に物申す!という気迫がきっと行政を動かします。私も健康福祉委員会で後押しさせていただきます。
また、こうした施策以外にも、歳を重ねて自分らしく暮らしていける工夫が必要です。たとえば、高齢者の方が気軽に働けるカフェ。空き家を活用するなどして、高齢者の方々が、自ら何かを生み出す居場所をつくれば、新しい価値が生まれるかもしれません。
現在の居場所づくり〜こども食堂
こども食堂は、区内にも広がっています。様々な担い手がそれぞれのコンセプトで運営し、麻生区では主に地域の人をつなぐ役割や、親の食事作りの負担軽減に好評です。こうした場が増えることで住みやすい地域として認知されるメリットもあります。市は、横のつながりの場の提供や助成金等のサポートを用意しています。
いろいろな人生を支えるまちに
令和時代。人生の選択肢は多種多様になりました。麻生区は、親世代とは全く異なる価値観で、新しい生き方を選択した方も住みつづけるまちであってほしい。同質化しすぎず、適度に息抜きしながら長く暮らしていけるまち。多様な世代が集まりやすいよう、たとえば緑に囲まれたシェアオフィス等でリモートワークや起業のための居場所づくりなど。郊外ならではの特徴を活かした取組も可能です。
市のコミュニティ施策とは
川崎市は「これからのコミュニティ施策」を推進しています。町内会等の従来のコミュニティを維持強化しながら、市民創発型のコミュニティ形成を目指すものです。他の自治体でも類似の取組みが計画されており、川崎市は先進的だそうです。麻生区でも始動中。成果を出せるのか、注視して参ります。とはいっても、医療や福祉や教育、経済政策など、公が担うべき中核部分はこれからもしっかりと公に担ってもらうことが大前提です。そのために、区民の皆さまには川崎の、あさおの今に興味を持って関わっていただけると幸いです。
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