しんゆり交流空間リリオスの「ホッと・コンサート」に出演する打楽器奏者の 橋村 あいさん 下麻生在住 29歳
楽しみながら広がる夢
○…今月25日に行われる、区内在住の音楽家夫妻を中心とした「すすきだ音楽隊」のコンサートに昨年に続き出演する。届けるのは、バイオリンと鍵盤楽器のマリンバを中心としたやわらかい木の音で奏でる、クリスマスや冬らしくきれいな曲。結婚を機に3年前から住む麻生区内での演奏会。「住んでいるところに貢献できるのがうれしい。楽しみでしょうがない」と明るく声が弾む。
○…中学の吹奏学部で打楽器と出会い、中2で「将来はマリンバでやっていこう」と思い始めた。国立音楽大学に進学し、卒業後はフリーの奏者に。「歌うように弾けるのがマリンバの魅力」と語るが、まったく演奏できなくなったこともあった。「何を弾きたいか、何をしたいか、考えると全然音を出せなかった」。半年、距離を置いて別のことにも目を向けると、楽器への気持ちが戻ってきた。「使命感ではなく、今は心から自分で楽しんで演奏する気持ち」に変わっていった。
○…平日は銀座でソムリエとして勤務し、週末は演奏活動と、2つの顔を持つ。実は「お酒はまったく飲めない」が、「ワインの香りからいろんな情報を知ることができる。気候によるブドウの熟し方の変化など、味以外から知ることは多い」。この先の目標は、演奏可能なレストランをつくるなど、音楽家が活動しやすい環境をプロデュースすること。「これまでの経験を生かしてできたら」
○…「住みごこちのよいところ」と馴染んでいる麻生区での暮らし。歩くことが好きで、柿生駅からの帰路や、夫と一緒に琴平神社や王禅寺ふるさと公園まで散歩することも、まちを発見する大切なひとときだ。長く住み続け、「今後も市民館や区内でもっと演奏ができたら」と夢は広がる。
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