麻生区が掲げる「認知症にやさしいまち あさお」の実現に向け、認知症ケア推進の取り組みを行ったとして、区は今月、区内5店舗を新たに表彰した。表彰店のインタビューなどの映像が年度内に公開される予定で、区民に「認知症になっても暮らしやすいまち」を周知していく。
市内でも高齢化率が高い麻生区では、「認知症になっても安心して暮らせるまちづくり」を目指し、行政や民間、地域包括支援センター、認知症サポーターなどが連携。「あさおオレンジプロジェクト(麻生区認知症ケア推進会議)」を2015年から実施し、区内の相談機関を掲載したガイドマップの作成や認知症当事者による講演会などを行っている。
区は、認知症ケアの推進に取り組む個人や団体の表彰を実施。昨年は、認知症の高齢者へのスタッフ対応が評価され「トヨタカローラ神奈川(株)新百合ヶ丘店」が民間として初めて表彰された。
今回新たに、川崎栗平郵便局、小田急線新百合ヶ丘駅など5つの店舗等が表彰されることに。表彰店には「認知症にやさしいお店」と描かれたステッカーも渡され、店に張り出して区民へ周知する。
5店の取り組みについては昨年から区がインタビューを実施。オレンジプロジェクトの委員のコメントなどともに映像にまとめ、今年度中に区のユーチューブチャンネルで公開する予定だ。区の担当者は「認知症になっても自分らしく暮らしていける希望が伝われば」と話す。
地域包括と連携
今月13日に感謝状表彰を受けた栗平郵便局は、近隣の片平地域包括支援センターと連携しているのが特徴だ。同局職員は、認知症対応などを学ぶ研修を定期的に受けているが「それでも認知症かもしれない方が窓口に来られ、何度も説明をしても理解していただけず、お客様にとっても職員にとってもうまく対応できなかったこともあった」と振り返る。
そこで同局は栗平駅前の同センターに相談。可能な範囲で情報共有し連携することになった。両者は地域の清掃活動を通じて交流が生まれていた。同局の塚越広暁局長は「個人情報の取り扱いが難しいため何でも共有できるわけではないが、相談窓口とつながっているのは職員含め、お客様にとっても安心につながる」と話している。
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