サッカーのU―20や関東、関西などから選抜された選手が一堂に会す地域別対抗戦「第36回デンソーカップチャレンジサッカー」が9日に開幕。同大会に出場する、全国約4千校の高校サッカー部から選ばれた選手たちが集う日本高校選抜のコーチに、桐光学園(栗木)サッカー部監督の鈴木勝大さん(44)が就任し、指導にあたっている。県内の指導者としては初。
横須賀市出身。小学1年の時、漫画「キャプテン翼」に影響を受けてクラブチームに入団し、高校は桐光学園に進学。1学年下には今も現役を貫く中村俊輔選手がいた。「皆、彼を天才と言うが"努力の天才"だった。グラウンドの照明が消えるまで自分の課題と向き合う姿が目に焼き付いている。ひたむきさを今の高校生にも伝えたい」。中村選手が部に寄贈したセルティックFC(スコットランド)時代のユニフォームを感慨深げに眺めながら語る。
大学卒業後、Jリーガーとしてアビスパ福岡やサガン鳥栖などでプレー。29歳で引退し、ロアッソ熊本の指導者として第2のキャリアをスタート。2012年に母校・桐光のコーチに。翌年から監督を継いだ。
同校を全国へ5度導いた名将は、選手のプレーだけではなく、表情や立ち振る舞いも見逃さない。「勝利のためにそれぞれに犠牲心を持たせながら、個性を引き出したい。サッカーを辞める日がいつか来る。上手い選手ではなく、人として強い選手になってほしい」。青年から大人へと変貌を遂げる高校生に人生の指標を示していく。
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