現在142校ある神奈川県立高校を20〜30校減らす――。神奈川県教育委員会は16日、県立高校の学校数を削減する内容を盛り込んだ「県立高校改革実施計画」素案を発表した。現在、県民の意見を受け付けるパブリックコメントを実施している。
同計画の期間は2016年度から27年度までの12年間で、主要課題が県立高校の再編統合。現在の高校数のままでは、入学者数が受け入れ可能な枠数を大幅に下回ると見込まれる。少子化が進む中、高校によっては生徒数に対して学校やクラス、部活動の数が多い状況となり、学校としての活気が保てないという懸念があったという。
県教委によると、県内の公立中学校の卒業予定者数は1988年の12万2000人をピークに減少傾向が続き、今年3月には6万9744人にまで減少した。15年後の2030年は、6万2249人にまで減少すると推測されている。
高校数の削減は、学校規模を拡大し、必要な定員数を確保するため、計画的な適正配置をめざすのが目的。また、学区も再編する。川崎北部、川崎南部など18エリアに分かれていた旧学区を横浜北東・川崎(31校)、横浜南西(31校)、横須賀三浦・湘南(26校)、中・県西(21校)、県央・相模原(33校)の5つのエリアに再編する。
県教委の担当者によると、学校は地域コミュニティの核となるという視点から、単純な人口分布だけを基準にせず、通学の利便性や地域バランスを考慮して取り組む予定だという。16年から20年までに再編される高校は来年1月頃に発表する予定としている。
パブコメ募集
県教育委員会では現在、この計画案について県民からの意見を受け付けるパブリックコメントを実施している。案は県教育委員会のホームページなどで閲覧できる。意見の提出は11月16日(月)まで。
問い合わせは神奈川県教育委員会教育局(【電話】045・210・8280)。
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