一般社団法人川崎青年会議所(川崎JC)による、高校生が福田紀彦市長のマニフェストを検証する取り組みが、「マニフェスト大賞」市民部門の最優秀賞に選ばれた。若者の政治参加を促そうと、生徒と市長の討論会を企画するなど全国に先駆けた試みを手がけた。
11回目となるマニフェスト大賞は、政策提言の意欲向上を目指し、地方自治体の首長や議員、市民団体を対象に活動を表彰するもの。
川崎JCの取り組みは、公職選挙法改正による選挙年齢引き下げを受け、高校生に政治参加意識を高めてもらうため、市民としての資質を育成するシチズンシップ教育の一つとして、昨年12月に企画された。任期半ばを迎えた福田市長が就任時に掲げたマニフェストを、10人の高校生が市長との討論などで検証。その結果を踏まえ、5段階の「通信簿」という形にして市民に分かりやすく伝えた。
こうした取り組みが、有識者や大学教授で構成される大賞の審査委員から「先進的でシチズンシップの教材としても活用できる」と高く評価。応募総数2514件のうち、市民部門でトップの最優秀賞に輝いた。
川崎JCは「大変光栄。シチズンシップ教育の中にマニフェストという題材を取り入れた日本初の取り組みで、高校生にも良い刺激になったと思う。課題に対して目を向ける環境を提供する大切さも再確認できた」としている。
市長「全国に広めて」
川崎JCのメンバーは今月2日に福田市長を訪問し、受賞を報告した。JCのOBでもある市長からは「素晴らしい取り組み。単にイベントだけで終わらせず全国に広めることが川崎JCの役割。若者の政治参加を促して、投票率向上にもつなげてほしい」とエール。青本栄太郎理事長は「次回は市長の任期になる来年に実施できれば。最終的には、全国の学校の授業などで取り入れてもらえる仕組みをつくりたい」と意気込みをみせている。
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