「ちちしるべ」を手にするメンバー
川崎市内で子育てに励む父親らによるグループ「イキメン研究所」が製作した父親向けの子育てガイドブック「ちちしるべ」が、「第10回キッズデザイン賞」に選出。さらに優秀作品にあたる「キッズデザイン協議会会長賞」を受賞した。父親たちに子育てのヒントを紹介している点が評価された。
「キッズデザイン賞」は、子どもの安全・安心と健やかな成長発達に役立つ製品やサービス、研究活動を表彰するもので、内閣府認証のＮＰＯ法人キッズデザイン協議会が発表する。
「ちちしるべ」を製作したのは、川崎市男女共同参画センター（すくらむ21）＝高津区＝で活動する「イキメン研究所」。子育てに励む父親ら９人で結成され、男性も育児や家事をすることが当たり前になる社会を目指し、活動している。「イキメン」とは、地域や家庭でイキイキと生活する男性を指す略称だ。
「ちちしるべ」は、働く男性も子育てや家事に関わってもらおうと昨年製作されたガイドブック。ライフスタイルが異なる３人の父親をモデルに、おむつの替え方や寝かしつけの仕方などをイラスト入りで紹介している。
「こういった父親が理想という正解はない。自分の家庭に合った父親像を探すヒントになれば」と研究会メンバーの江頭浩さん（46）は話す。市民からの問い合わせも多く、今年３月には５０００部の増補改訂版を発行した。
８月29日にはキッズデザイン賞の表彰式が六本木ヒルズで行われ、全国から選ばれた２９７作品の中から、協議会会長賞（奨励賞）も授与された。メンバーの織田弦（ゆずる）さん（37）は「若い世代の子育てに役立ててもらいたい」と語った。
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