区内で放火が相次ぐ 今年17件、昨年比1.7倍に
多摩区内で放火とみられる火災が多発している。放火(疑い含む)による火災は昨年と比べて1・7倍にも増加していることがわかった。多摩消防署では住民らに注意を呼び掛けるなどして警戒を強めている。
多摩区内の今年の累計火災件数は49件(12月5日現在)。そのうち放火(疑いを含む)の件数は17件で、全体の約35%を占める。過去3年間の発生をみると、昨年の累計火災件数55件のうち放火10件、一昨年は累計火災件数48件のうち放火が8件だった。今年は例年に比べて放火件数が倍増している。
多摩消防署によると、放火件数が増加してきたのは今年の春頃。狙われやすい時間帯は夜から明け方にかけての暗い時間という。人通りの少ない住宅街や道路で放火の被害が多く、登戸地区と宿河原地区で火災が相次いでいる。
こうした事態に同署消防隊は巡回を強化して対策に乗り出し、夏には放火とみられる火災が減ったという。同署警防課ではこうした放火が相次ぐ事態に対し、「幸いなことに死亡事故には至っていないものの、命までも奪いかねない犯罪。これからは犯罪を減らしていきたい」と警戒を強める。
今週は4日午前6時頃に宿河原で消防車16台が出動する火災が発生した。同署によると、一般住宅の敷地内の物置から出火したという。火災当時、人は誰もおらず、ケガ人はでなかった。同署は「発火の原因は現在調査中」と話している。
同課では住民に対して「燃えやすいものを家の周りに置かないなどの対策をするよう、広報活動に力を入れていく。必要ならば夜間に巡回などもする」としている。これから始まる年末特別警備でも放火対策を市民に呼びかける。
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5月3日
4月26日