パラリンピック5大会に出場し、金メダル15個を獲得した競泳の成田真由美さん(49)=多摩区在住=が、来年の東京大会を目指して調整を進めている。先月の第36回日本パラ水泳選手権大会では、女子50メートル背泳ぎ(運動機能障害S5)でトップの48秒47を記録。来年3月6日から3日間行われる日本代表の選考会に向け、練習を積み重ねていく。
アトランタから6大会目へ
9月にロンドンで行われたパラ競泳の世界選手権で、成田さんは自由形など4種目に出場。3種目で決勝に進み、女子50メートル背泳ぎ(S5)で4位に食い込んだ。「背泳ぎで世界と戦う」と決意を新たにする。
1996年のアトランタからシドニー、アテネ、北京のパラリンピック4大会に連続出場し、合計20個のメダルを獲得。東京招致委員会の一員として、2013年にはアルゼンチン・ブエノスアイレスで東京開催決定の瞬間に立ち会った。
その後も東京大会組織委員会で、パラリンピアン唯一の理事として活動を続けてきた。リオデジャネイロ大会を翌年に控えた15年には、7年ぶりに現役復帰。その理由は「パラリンピックを盛り上げたい」。その一心で、日本選手権やジャパンパラ大会などの国内戦で次々と優勝し、翌年の代表選考会で派遣記録を突破。リオ大会への切符をつかんだ。
「積み重ね」力に
中学生のとき発症した脊髄炎の影響で車いす生活になり、23歳のころ水泳を始めた。
練習拠点は入会24年目になる横浜サクラスイミングスクール(横浜市青葉区)で、リオ大会前から師事する堀越正之コーチがメニューを作成。オフの日曜を除き、練習時間は毎日およそ1時間半、3千メートル以上泳ぐ。「時間は以前と変わらないけど、距離は増えて中身も濃くなった」と手応えを語る。苦しくてゴーグルに涙がたまり、心が折れそうにもなるが「このメニューができたら強くなれるって単純に思える」ときっぱり。「自分で限度を決めたら終わり。単純かもしれないけれど、そうやって毎日を積み重ねていく」
来月の新春大会、その先に代表選考会を見据えて全力を注ぐ。
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