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麻生区版 公開:2021年12月10日 エリアトップへ

柿生文化を読む シリーズ「鶴見川流域の中世」中世史料・資料の隠れた宝庫 恩田郷(その1)【3】文:中西望介(戦国史研究会会員・都筑橘樹研究会員)

公開:2021年12月10日

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地図1 元禄二年(1689)成合村・恩田村裁許絵図「青葉の村々と矢倉沢往還」より転載。南端に南西から東に向かって恩田川が流れる。やや東側に南北に延びる線は矢倉沢往還。細長く入り込む谷戸に水田が描かれている
地図1 元禄二年(1689)成合村・恩田村裁許絵図「青葉の村々と矢倉沢往還」より転載。南端に南西から東に向かって恩田川が流れる。やや東側に南北に延びる線は矢倉沢往還。細長く入り込む谷戸に水田が描かれている

 そこで、二人の研究に導かれて絵図から中世に遡れる情報を探り出すことにしよう。中世の景観を復元するには村絵図から近世的な要素を取り除き、中世の情報を加える必要がある事はいうまでもない。

 ここで元禄絵図と享保絵図の違いについて触れておく、元禄絵図は恩田村全体が描かれているがデフォルメされて正確さを欠いている。田・畑・山林・秣場などの区別が明瞭に描かれ、当時の景観復元には有用である。享保絵図はデフォルメされておらず形が正確に描かれているが、訴訟に直接関係のない村の西側にあたる堀ノ内・井戸久保地区などが描かれていない。このため必要に応じて適宜2つの地図を使う事になる。今回は景観復元の必要性と恩田郷を選んだ理由の説明で紙面を使い果たした。次回は耕地と人家を取り上げる。

(つづく)

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