箱根・湯河原・真鶴版 掲載号:2012年1月1日号
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1コインチャリティ美術館を企画した「箱根ガラスの森美術館」館長 岩田 正崔さん 二宮町在住 72歳

どうしたら人は喜ぶだろう

 ○…昨年3月、報道で目の当たりにした震災の惨状に、心底打ちひしがれたという。被災地に何かしたいという人々の思いと美術館を頭のなかで融合させて思いついたのが入館料を一律500円として全額義援金にする企画だった。収入が減る厳しさは十分承知で、スタッフの支えを信じたという。これまでにない節約と合理化の采配を振るいながら、3、5、8、12月の4回実施。気付けば募金額はのべ3千万円を超えていた。「被災地を忘れないように、被災地が明るい新年を迎えられるように、被災者の皆さんの夢を応援できるように。今年3月も実施したいです」。

 ○…昭和14年大磯生まれ。戦争中の防空壕に隠れた記憶や炎に包まれた平塚の風景が今もまぶたの裏にある。祖父は海水浴客向けの事業を営む、かなりのアイデアマンだった。海水浴場近くに建てた釣堀や展望やぐら。酒樽をつけて浮かべた竹いかだ。それらを遊び場に駆け回る少年だったという。平塚江南高校と慶大を経て百貨店に就職すると、美術品を扱う仕事にのめりこんだ。仕事をしながら仏教大学(京都)に再入学し、学芸員資格も取得。16年前に箱根ガラスの森美術館((株)うかい)のオープンに携わり今に至っている。

 ○…ガラスの森は来館者のうちリピーターが約50%という人気で、開館15年を経ても新鮮さを失っていない。ベネチアの歴史絵巻をひも解く企画展や季節に合わせたガラスのオブジェたち。入館チケット一枚にしてもユニークで、寒い時には使い捨てカイロが添えられていたり、夏には扇子型のチケットにしたことも。こうしたアイデアは不思議と寝起きにひらめくという。「会社から仕事を与えられるのを待ってはだめ。やりたいと思ったら会社を動かす。攻めなきゃ」。座右の銘はうかいグループの社是「利は人の喜びの陰にあり」。人の笑顔がある限り―といわんばかりに森は今日も枝葉を煌かせている。
 

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