ベストボディージャパン2015全国大会に出場する 木村 飛鳥さん 湯河原町在住 33歳
空腹の先に目標がある
○…いったい誰が情報提供するのか。「湯河原のダルビッシュ」として様々なテレビ番組で紹介されてきた。顔ばかり注目されがちだった人が、今目指しているのは「ベストボディ」の頂点。単なるマッチョではなく、ギリシャ彫刻のようにバランスのとれた身体美を競う。美容師という仕事柄、「トータルビューティ」を追求するうちに踏み入れた世界だった。湯河原スポーツクラブで鍛え始め、今年の県予選で3位に。13日の全国大会に向け、今は仕上げの最中だ。「ステージ上では立ち振る舞いも見られます。内面から磨かなければ」と気は休まらない。
〇…実家は役場近くのステーキハウスで、物心ついた頃からタンパク源に恵まれていた。振り返って「これまで牛1頭分は食べたかも」。吉浜小や湯中の頃から武道や陸上などに明け暮れ、山北高校で走り高跳びにのめり込んだ。1時間以上かけて通学し、居残り練習で帰宅は夜遅く。そんな毎日に体は悲鳴を上げてしまった。「腰椎分離」と診断され、病院を転々としながら約1年間リハビリで過ごすことに。その後復帰を果たし全国大会にも出場。汗と涙の集大成となった結果が「予選落ち」だった。当時の悔しさが15年経った今も消えない。今度の「全国」は高校時代のリベンジとして臨んでいる。
〇…美容師を目指した原点は高校時代の介護体験で、ある老人ホームを訪れた事だった。入居者の誰もが同じ髪型なのを見て「すべての人におしゃれを楽しんでほしい」と発起。専門学校や下積みを経て、25歳で独立開業した。そのタイミングを結婚に重ねたのは、一家の大黒柱になる目標を意識したからだった。爽やかな笑顔で「焦らないと人は動かないですから」。1日中立ち仕事だが、カロリー制限で白飯やパンは食べられない。ボクサーのような生活を栄養士の奥さんがサポートしてくれるとか。二児の父親でもある。かっこいい背中を見せられるか。
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