箱根・湯河原・真鶴版 掲載号:2016年12月16日号
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姉妹都市・忠州市の選手と卓球で交流した湯河原町卓球協会の会長を務める 小松 幸男さん 湯河原町宮上在住 67歳

白球で話せばいい

 ○…「姉妹都市の韓国の選手団が来る。しかも予選を勝ち抜いた精鋭ぞろい」。その話を初めて聞いた時はとにかく驚いたが、試合が始まってからは打ち合う白球が言葉代わりになってくれた。男女シングルスとも忠州の選手に圧倒されたが、お互いのナイスプレーには拍手でたたえ合った。2月には仲間とともに韓国に飛び、忠州での試合に出る計画。「一言も韓国語が話せないのに」と、はずむ気持ちを笑窪にした。

 ○…故郷は栃木県旧西方村。中学で卓球部に入り毎日千回の素振りに加え「うさぎ跳び」でグラウンドを周った。足を使って戦う卓球が顧問のポリシーだった。高校卒業後は空調関係の仕事に就き、先輩のカバン持ちとなって仕事を目で盗んだ。現場は駅のホームの下など変わった所ばかり。冷房修理でアンモニアを冷媒にした装置に出くわしたこともある。「あの黒い液体が服についた時の臭いといったら…」と目を細めた。30年前には「つくば科学万博」政府館のトマト大型水耕栽培(約1万個)で、照明を担当。遠い万博まで家族を連れ出し、裏方の仕事を見せた日が懐かしい。

 ○…しばらく放置していたラケットを手にしたのは、結婚で移住したこの地で友達が欲しかったから。当時「湯河原クラブ」の部員は3人。団体戦もままならなかったが、20年以上経った今では15人に増え、伊勢原や熱海にも遠征する。卓球を続ける醍醐味は「スマッシュが打てるから」と即答した。ラケットはグリップ部分が黒ずみ、崩れてボロボロ。特訓と激戦を物語る。

 ○…今も週二回通勤しており、携帯が手放せない。昼夜を問わず修理の連絡が入るため、昔はずっしりと重い『移動電話』を使っていた。試合の時にも、父・泰一郎さんの葬儀の最中も呼び出しがかかったが、丁寧に応対した。「やらなきゃいけない」という一言ににじむ覚悟とプライド。24時間、即座に打ち返す用意ができている。

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