半世紀前にお囃子が途絶えてしまったという菅地区に再びその音色を響かせようと、地元の住民らが会を立ち上げ、練習に取り組んでいる。先月には菅野戸呂の祭礼で初めて披露した。次の出演の引き合いもあり、徐々に地元に根付き始めたようだ。
「お囃子が復活すれば、菅の祭りはもっと盛り上がる」。
そう話すのは「菅お囃子和会」代表で解体業を営む山口和則さん(52歳)。祭りでテープを使うのではなく、生の音で演奏したいと思い、周辺で長い歴史を持つ麻生区の「細山囃子連」で練習していたところ、菅にもかつてお囃子があったことを知った。そこで一念発起。経営する会社の社員や地元の知人に声をかけて会を立ち上げ、9人が集まった。
楽譜も音源もなく
地元の高齢者に聞いて回ったところ、かつて青年団でお囃子をしていたことがわかった。しかし、すでに存命者は一人だけ。詳しいお囃子のルーツはわからず、音源も残っていない。お囃子にはそもそも楽譜が存在しないため、曲調やリズムがわからないまま。そこで、曲は細山囃子連の伝統を引き継いだ。道具はかつての菅のお囃子をしていた人の倉庫から見つかった。太鼓は今でも使える状態だったという。足りない楽器は買い足し、破損した道具は修理に出した。
初のお披露目となった先月16日に開かれた祭礼での評判は上々。お面をつけた踊りもあり、子どもたちからの注目を集めた。早速「来年もやってほしい」と声がかかった。他にも、子ども会から引き合いがきている。
「これまでテープでお囃子を流していたが、やっぱり生でやれるのは楽しさが違う。将来的には老人ホームでも演奏したい」と山口さん。
問合せは石山さん(【電話】044・946・1707)まで
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