市消防局 「救急車の適正利用を」 上半期の出場件数、昨年比1518件増
市内の救急車の出場件数が増加している。今年上半期(1月〜6月)では、昨年比プラス1518件の2万9734件。市消防局では救急の日(9月9日)に合わせて、救急車の適正利用を呼びかけている。
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市消防局がまとめた平成23年上半期の救急車の出場件数は、昨年比1518件増の2万9734件となった。これは、8分46秒に1回出場しているペース。そのうち、救急を必要としない”軽症”が約6割を占めるという。さらに「TVが故障したから直しに来てほしい」「市営の駐車場が施錠されてしまい車が出せない」など悪質な119番通報もあるという。
現在、川崎市にある救急車は25台。不適正利用など救急車の出場が重なった場合、現場から離れた消防署から出場するため到着時間が遅れ、一刻を争う命が助からない懸念もあるという。また、市消防局が昨年受けた119番通報8万3083件のうち、3万0531件が携帯電話からで、通報者が住所を把握していないため現場を特定できず遅れてしまうケースも多く、新たな課題も生じている。
”軽症”は「センター」
これまで市消防局では、救急車の適正利用を呼びかけようと、区役所や病院などにチラシやポスターを配布したり、町内会や市民団体向けの救急講習の中でPRしてきた。消防の日を前に改めて、市消防局では「緊急性が低いと判断した場合は、川崎市救急医療情報センター(【電話】044・222・1919)へ問い合わせてほしい」と話している。
市救急医療情報センターでは、症状に応じ病院を案内してくれる他、もし交通手段がない場合には「サポート救急」としてタクシーや民間救急車の手配をしてくれる。救急講習を受けた協力事業者は、タクシーと民間救急車合わせ市内に28社ある(23年8月末現在)。このサービスは、昨年449件の利用があり年々増加しており、市では「ぜひ活用してほしい」と呼びかけている。
市消防局では「軽症か重症かは見極めが難しいケースもあると思う。緊急性が高いと判断した場合は迷わず119番をしてほしい」とも話している。
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