地域ぐるみで子どもたちの教育や学習をサポートする「地域の寺子屋事業」が今年度、多摩区3カ所で新たに開講した。これまでの中野島小学校と東菅小学校に加え、三田小学校、宿河原小学校、枡形中学校でも開講し、区内5カ所で寺子屋が開かれている。
寺子屋は週1回、放課後に学校の図書室などで行う「学習支援」と月1回、土曜などに学校の体育館や校庭で行う「体験活動」の2本柱。開講場所となる学校の生徒を対象に、地域の住民や市民グループが自身の知識や経験を生かし「先生役」となって、学びや体験を提供している。
同事業には今年度、市内20カ所、17団体が取り組む。
三田小で第1回
6月1日には、三田小で第1回目となる寺子屋が開かれ、同校2・3年生27人が参加。地元でコミュニティカフェを営むグループのメンバーや近隣住民らで構成された市民グループ「みた・まちもり寺子屋」が運営。子どもたちに寄り添い、勉強を指導したり、疑問に答えたりする中でお互いのコミュニケーションを図る。相互交流のため、自己紹介ゲームを活用するなど工夫を凝らす。同グループ代表の塩沢和美さんは「答えを教えるのではなく、勉強のやり方を教えるような導く姿勢が大切。子どもたち同士も学年を超えた交流もできる。地域の人が見守っている雰囲気が子どもたちに伝わるといい」と展望を語る。
学ぶ楽しさ伝える場に
今年度、宿河原小学校では「川崎YMCA」が、枡形中学校では「ぐらすかわさき」がそれぞれ実施団体としてプログラムを企画していく。
福田紀彦市長の公約の一つでもある寺子屋事業は、2014年度にモデル事業として市内8カ所で開始。昨年度は「学習支援」にのべ約1万3000人、「体験学習」にのべ約7500人の子どもたちが参加した。
市教育委員会の担当者によると、利用した子どもたちや保護者へのアンケートで、子どもたちからは「家族以外の大人の人と話せて楽しい」といった声が多かったという。また、実施団体メンバーからは「子どもたちと触れ合うのが楽しい」「教えることが生きがいになっている」などの声もあった。
他地域に先駆け、中野島小学校で寺子屋事業を運営してきた、NPO法人かわさき創造プロジェクト代表の大下勝巳さんは、「『寺子屋』は詰め込み式の勉強の場とは違い、子どもたちが自ら学ぶことの楽しさを知る場。寺子屋事業を正しく伝えていく必要を感じる」と課題を語った。
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