2017年秋の褒章で藍綬(らんじゅ)褒章を受章した、多摩消防団副団長の増田朝光さん(65)=写真。菅馬場で生まれ育ち、1983年に入団して30年以上、消防活動を続けてきた。同消防団からの藍綬褒章は、団長(当時副団長)の井田哲芳さん(67)に続き2年連続。
区内の稲田分団5班、生田分団4班の9班に団員158人が所属する多摩消防団。菅班で副団長として7年目の増田さんは「町会とも密に連携しながら、地域単位の防災訓練にもっと力を入れていきたい」と語気を強める。
東日本大震災が発生した2011年、市内で初めて設けられた機動部隊の隊長に今年度から就任。団員らが所有するユンボ(重機)や投光器、発電機などを活用し、災害時に道路をふさぐ土砂の撤去などを行う。これまで出動歴はないが、町会の防災訓練に参加するほか、年数回の訓練にも力を入れる。
会社勤めで玩具の営業をしていたが、30歳で退社して18代目として果樹農家を継ぐと、声がかかってすぐに消防団へ。「あの頃、地元は火災が多かった」。入団したその日に火事が起き、急いで現場に直行。何も分からない中、先輩に大声で「ホース持ってこい」と命じられた当時のことは、今も記憶に残る。
35歳で班長になったが、年上の団員が多く、対立することもしばしば。時には「お願いします」と頭を下げ、お酒を飲みながらコミュニケーションを重ね、次第に打ち解けていった。「先輩の息子が入団してくることもあって、地域のつながりを感じた」と振り返る。年2回発行の広報紙「消防団だより」初代責任者として広報部長を3年、後に警護部長、庶務部長を務めた。
多摩区にはなかった消防団OB会が年内に発足予定で、来年11月には団が50周年を迎える。来年度は女性団員の班を新設し、10班に増やす計画だ。「消防活動は署の職員だけでは足りない。地域のことを考えると、消防団が持つ役割は大きい」と思いを込めた。
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